エスカレーターで上の階に上っていくと、正面は雑貨屋だった。 まだ十一月も上旬だというのに、ハロウィンが終わったからなのか、もうクリスマスの飾りなんかが売られている。 「気が早い、なあ」 隣の南沢さんがつぶやいた。 「そうすね……でも俺は好きだなあ、クリスマス」 「え、おまえが?」 南沢さんが眉をひそめてこちらを見た。おもしろがっている表情だ。 「なんすかその顔」 いまにも吹き出しそうな南沢さんをにらみつけてやる。 「だって、倉間が、クリスマス……」 つぼに入ったらしく、南沢さんはうつむいてくすくすと笑った。 あ、睫毛長いよなあやっぱ。 俺は隣の南沢さんを盗み見てそんなことを考えた。 「おまえ、家にツリーある?」 いつのまにか笑いをおさめた南沢さんは、ツリーに飾るためのオーナメントのセットを手にとっていた。 「ないっすよ、欲しいんすけどね」 「そっかあ、俺の家にもねえや」 「……、じゃあ、どっかに見に行きましょうよ、十二月になったら」 つぎのデートのお誘い、である。 「あ、それ良いな、イルミネーションきれいなんだろうなあ」 南沢さんは快く承諾してくれた。あ、でも南沢さん受験生、だ。 そう言うと、 「じゃあ、勉強の息抜きってことで楽しみにしてるからな」 南沢さんは幸せそうに笑って言った。 うん、俺やっぱこの人好きだわ。 そんな柄にもないことを心のなかでつぶやいて、俺は南沢さんの手をとった。 * * * 倉南の日おめでとう! わたし的にはこの二人にはとにかくいちゃついてて欲しいです! 書きなぐったのでちょっとぐだぐだしてますが、 ほんとにおめでとーう!笑 |