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シュトロハイムの孫娘[編集]
by ありをり
2013/08/22 09:24
お爺様とはぐれてしまった。私、ルドル・フォン・シュトロハイムの孫娘ウータ・シュトロハイムともあろうものが。しかもインドなどという異国の地で。なんという失態。きっと今頃お爺様は心配してらっしゃるに違いない。なんとか合流しなければ。
そもそも私がこんなところにいるのはあいつのせいじゃないか。JOJO、ジョセフ・ジョースター。彼からの救援要請が数日前にお爺様のもとへ届いた。内容は私のスタンド【Mass Destruction】の秘技の1つ、太陽エネルギー照射技であるオーメンを切り札として用いたいのだが、まだ8つなのでお爺様という保護者同伴で来てほしい。ということだ。
JOJOは、お爺様の古い友人らしく、私を連れていくのは渋ったが、最終的に私がお爺様の(最重要事項)友人を助けたいと言ったのでいくことにしたようだ。
そして現在、見事に人混みでお爺様とはぐれてしまった。

「ああ、お爺様、どこにいるのですか?」
お爺様がいなくてちょっぴり不安そうにしていたのが悪かったのか、私が美少女(世界一カッコいいお爺様の孫娘でお爺様に可愛いと言われるために日々努力をしているのだ。当然である。ナルシズムではなく事実を言っているのだ。)
なのが悪かったのか、物乞いが声をかけてきた。
「お嬢さん、いいとこあるよ。つれてくね。きっと気に入る。」
「すごくいいとこ。同じくらいの子達いる。さびしくないよ。」
「………。」
面倒なのがきた。物乞いではなく人買いのようだ。
「(ヴェローニカでぶちのめしましょうか…。)」
ちなみにヴェローニカとは私の抱えるウサギのぬいぐるみ(鉄板入り)である。
「(お爺様に戦闘訓練は受けていますし、MDより温厚な対処法でしょう。)…はなしていただけませんか?」
「とってもいいところ。あやしくないよ。おいで。」
「はなしていただけませんか、と言っているのですが?」
「…はやくこっちくる!はやく!はやく!」
痺れをきらしたのか私を無理矢理連れていこうとするので声を荒げてヴェローニカを振り上げた。
「はなしなさいと言っているでしょう!…この下郎が!」
腕に叩きつけて折ってやろうとヴェローニカを降り下ろそうとしたその時!
「貴様!なにをしているんだ!」
「…!」
なんと表現すべきか、前髪が片方垂れ下がり、チェリーだろうか?耳には…あれはイヤリングやピアスの一種だろうか?ストラップのようなものをつけたアジア人男性が助けに入ってくれた。ちなみに人買いは目撃されるだけでまずいのか、声をかけられた時点で逃げ出した。
「君、大丈夫かい?」
「…はい。ありがとうございました。」
「駄目だよ、君みたいに可愛い女の子が1人でいては。こういうのはどこの国でもあるんだからね。」
「はい、」
「見たところ旅行者か何かだろう?保護者の人は?」
「…、」
保護者と言われて顔を曇らせ俯いた。
「…お爺様と、はぐれてしまったのです。…はぐれないように、気をつけて、いたのに、人混みで、気付いたら、いな く、て………!…ぅ、ぅぅ…」
「…そうか。」
自分で思っていたよりも不安になっていたのだろう。彼の優し気な顔を見ていたら思わず涙がこぼれた。
「…一旦僕と仲間が泊まってるホテルにおいで。このまま1人もよくないし、仲間やホテルの人なら手を貸してくれるかもしれない。」
そういう彼に連れられて、彼の宿泊しているホテルへ向かった。道中自己紹介をし、彼の名を知った。
彼の名は花京院典明。もしもお爺様がいなければ、私の初恋は彼になっていただろう。


――――
いやっふゥゥゥ!今日は休みじゃあああ!


孫娘2[編集]
by ありをり
2013/08/22 11:39
典明お兄さんに連れられて行ったホテルのロビーには、やけに大きいお爺さんひとり、やけに大きいお兄さんひとり、へんな髪型のお兄さんひとり(もしかして彼が柱の一族とやらではなかろうか)の、旅行者にしては浮いた三人組がいた。あまりに浮いているので大道芸人かと思ったら典明お兄さんが彼らに話しかけたので驚いてしまった。
「承太郎、ポルナレフ、早かったな。ジョースターさん、買い出し終わりましたよ。あと出立前に、この女の子が祖父とはぐれてしまったようなので、なんとかしてあげたいのですが…」
…今彼は何と言っただろうか。ジョースター?やつの特徴は「エメラルドの瞳」「195の巨漢」「波紋で若く見える」ではなかったか?ついでに片手が義手。………………。そうか、やつがジョセフ・ジョースター。私とお爺様がロミジュリした原因か。



ゆ る す ま じ !



「ジョースター?ジョセフ・ジョースター?」
「…何故わしの名前を知っているのかな?お嬢ちゃん。」
困惑した典明お兄さんと警戒しはじめた男どもを無視して、やつの黒歴史という名の古傷を殴り抜ける!
「女装してドイツ軍メキシコ基地にテキーラ配達に行って一発で見抜かれたジョセフ・ジョースター?」
「は、」
「ぶっ!」「えっ?」「…おい、ジジイ」
お前が!泣くまで!情けない話及び黒歴史暴露をやめない!
「助けた女の子に芋呼ばわりされたジョセフ・ジョースター?」
「え、」
「波紋で操られてたとはいえ一般人の女の子に負けたジョセフ・ジョースター?」
「ちょ、」
「クラッカーヴォレイとかいう技つくって糸に絡まって自爆したジョセフ・ジョースター?」
「あの、」
「同性婚及び重婚未遂のジョセフ・ジョースター?」
「まっ、」
「18にもなって母親の入浴覗いたジョセフ・ジョースター?」
「………………………………………………………、とりあえず謝るから、お嬢ちゃんが誰か教えてくれんか?」
まわりの視線にやつの心が折れたようで、ちょっと涙目になっている。
少しすっきりしたので質問に応える。
「私はお爺様と共に救援要請を受けたウータ・シュトロハイムです。お爺様とはぐれてしまったところを典明お兄さんに保護していただきました。」
「なんだと?」
それを聞いて眉をあげた人物がいた。
「いろいろ聞きたいところはあるが、とりあえず、こんなガキ相手に何考えてやがる、ジジイ。」
承太郎と呼ばれた、ジョセフ・ジョースターと恐らく血縁の男が、ジョセフ・ジョー…長いな…ジョセフさんと呼ぼう。ジョセフさんを睨み付けた。
「…彼女はわしの古い友人の孫で、わしも会ったことはなかったが、彼女のスタンドは太陽の光を扱えるらしい!わしの波紋のように直接流し込まんでも太陽の光を受けさせればDIOは死ぬ!放置しておけば、DIOに目をつけられ殺されるかもしれん。それは財団に任せても同じじゃ。ならば多少危険でもわしらの旅に同行してもらった方が良いと考えたんじゃよ…祖父も共にいるはずだったしな。」
そう締め括った時にホテルの扉が勢いよく開き、影が飛び込んできた!
「JOJOォォォー!」
「なっ、お前、シュトロハイム!」
飛び込んできたのは愛するお爺様だった!
高身長に囲まれた私に気付かずジョセフさんにつかみかかった!
「なんということだ!このシュトロハイムともあろうものがァ!孫とはぐれてしまったァァァーー!」
「落ち着」
「落ち着いとる場合かァァァー!ウータがこの町に1人でいるのだぞ!」
「ちょっと待」
「ウータのことだ、人買いなどは撃退できるだろうが、まだ8つなのだ!心細くないはずなどないというのにィィィー!」
「おい」
「貴様のハーミット・パープルは探索に長けているのだろう!それを使ってウータを探してくれェェェー!」
「話を」
「ウータ!ウータァァァーー!待っていろ!今!すぐに!探しに行くぞォォォー!」
痺れを切らしたジョセフさんは、傍らの水が入ったボトルを手に取り、
「話を聞かんか!波紋!」
「タコス!!」
波紋とやらでコルクをお爺様の眉間目掛けて弾き飛ばした!
「(また、ジョセフさんに報復しなければならないことが増えました…)」
それを見ながら私はお爺様に抱きつきたくてただただうずうずしていた。お爺様、はやく私に気づいてください!




―――――
取りあえず、ここまでで。

ちょっとだけ修正


番外会話ASB編[編集]
by ありをり
2013/09/04 12:22
ひ…暇だったんや…これから三時間半電車に乗らねばならなくて暇だったんや…
本編は恥ずか死ぬので四部ウータでASB会話スキット
ご都合主義で姿は違っても他の部の記憶あり


―――――

1.仗助と
「歌ちゃん!歌ちゃんも出てたのかよ!」
「仗助!この世界では初めましてですね?はい、私もこちらでなかなか楽しい戦いをさせてもらってます!」
「でも危ねえぜェー?歌ちゃんの怪我なら絶対に俺がひとつ残らず消してやるけどよォー、大分アレなやつらも多いしよォー…歌ちゃんは美人だし、心配だぜ…」
「心配してくれるんですか?」
「あ、当たり前じゃァねえかァ〜!いくらスタンドが強力でも歌ちゃんはまだ18のオンナノコなんだぜ?!あんま危ないことしてほしくねえンだよォー…(あんまり他の奴等が引っ掛かっても困るしなァ…)」
「…ふふ、本当に仗助は優しいですね。」
「そ、そおかァ〜?まあ、困ったことがあったら頼ってくれよ!歌ちゃんの為なら絶対に力を貸すからよォ〜!」
「はい!」

片思い仗助君


2.承太郎と
「あ、承太郎君!懐かしい姿ですね!」
「ああ、ウータか。おまえもなかなか美人になったな。」
「承太郎君にそう言われると嬉しいですね…あ、そういえばさっき仗助君に会いました。仗助君って本当に優しいですね。私のことすごく心配してくれました…スタンドも優秀で、本当にうちの部隊に連れ帰りたいです…いっそ結婚でもして連れ帰りましょうか…」
「…やめておいてやれ。仗助は純愛派らしいからな。」
「そうですか…この手段は無理そうですか…残念です………」
「(………まあ、これに関して手助けをする気はないが、叔父の心を守るくらいはしてやるよ…やれやれだぜ。)」

政略結婚しましょうとか仗助の心が折れる…
空条さん→承太郎お兄さん→承太郎君呼びに進化しますた。


3.ジョセフと
「…!!」
「…ウータちゃん何でそんな驚いてンの?承太郎と会ったんでしょーよ?まあとにかくどーよォー!このハンサムっぷりィ!年くっててもオトナのミリョクってェのに溢れてたが、やっぱ若さ満ち溢れるこのあたりが一番だぜェ〜!かっぴょいーでしょ♪ルンルン♪」
「いいんじゃないでしょうか。(どうでも。)」
「だろ?だろ?出会い頭でウータちゃんてば俺のことすげえチクチク苛めてくれたけどよォー、俺のこと見直してくれた?」
「ええ、まあ。(夕飯はどうしましょう…お爺様の好きなものは一昨日出したばかりですし…)」
「まッ!残念ながらウータちゃんが俺に惚れちまっても俺はその気持ちには応えられないからな…惚れんなよォ〜!」
「ああ、はい。(あ、洗濯物干すの忘れました…帰ったら干さなきゃ。)」
「それにしてもウータちゃんマジ美人になったよな!ボクチャンどきどきしちゃう!…なんつってなァ〜!へへへ!………………?」
「ふうん、そうですか。(おや、あの犬は、もしかしなくともイギーでしょうか…見かけないと思ったらDLCだなんて…)」
「…もしも〜し?ウータちゃーん?………聞いてる?」
「へえ、すごい。(あ、蝶々。)」
「………………………………………シ、シィィィーーザァァァーーー!!!」
「…!(いきなり叫ぶなんて…驚きました…。それにしても、何処へ走っていかれたのか。)」

ウータのジョセフいじめは無意識
ジョセフは泣きながら兄弟子のもとへ


4.シーザーと
「マンマミーヤ!こんな小鹿のように愛らしくヴィーナスのように美しい女性がいるなんて…もう俺の瞳は君の姿しか映せないよ…愛しい人…君の名前を教えて欲しい…」
「(…誰?)ウータといいます。貴方は?」
「愛しい人…君に俺の名を尋ねてもらえるなんて…俺に興味を持ってくれたのかい?俺は世界一幸運な男だな…俺はシーザー。シーザー・A・ツェペリ。どうか君の麗しい唇から俺の名を紡いでもらえないか?」
「シーザー…さん?」
「『さん』だなんて!そんなものは必要ないんだウータ。俺の愛しい君。俺はもう君に囚われている…君の美しさに惹かれた愚かな男の一人…君の愛の奴隷にも等しいのだから…」
「(な、なんでしょうこの変な人…誰か…助けてください…)」

ウータはシーザーが苦手


5.お爺様と!
「ウータ!この私が援護射撃を行ってやる!だから怪我ひとつするなよ!」
「はい、お爺様!ですがこのウータ、お爺様のお手を煩わせずともパーフェクトゲームで相手を伸して見せます!」
「流石だぞウータァァァー!その自信に道溢れた瞳!その強き意思!しかし淑女としての謙虚さも忘れぬとは!私の孫こそ世界一ィィィーー!!」
「そ、そんな…!う、嬉しいですお爺様!でも私などお爺様と比べたらまだまだなのです!そんなに誉めないで下さい!恥ずかしいです…!(わたしのおじいさまのかっこよさがせかいいちぃぃぃぃーー!!)」
「試合が終わったら久しぶりにゆっくり昼寝でもするといいだろう。2ラウンド連続パーフェクトならば私が膝枕をしてやる!」
「!!!…このウータ、ラウンド平均10秒以内にパーフェクトゲームで終わらせてきます!…いってきます、お爺様!」
「うむ!がんばってきなさい!」

爺孫はだいたいこんなテンション


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