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でぃぐれ×はくおうき【編集中】[編集]
by ふぁいんだー
2012/03/07 15:38
(うそだろ、おい。)
日が暮れ、既に辺りは闇が覆う時刻。散々歩き、漸く住まいを手に入れた、ティキ・ミック…少なくとも今迄そう呼ばれてきた男は、目の前に広がる屋敷に、唖然とする他なかった。


彼が此処にいる理由は、言うまでもない。家族であるロードという少女の仕業だ。見た訳ではないが、確信している。気付いたら、人が行き交う大通りのど真ん中。周りが着物の中、明らかに場違いな紳士服姿を隠す様に雑木林に入ったが…、解決策には至らない。如何にして、改善すべきかと、暫く使ってない頭を使いながら、悩みに悩みつつ、そして、ちょうど目に入ったのがボロ臭い…下手すら白≠フ時ですら、入ったことのない、長屋だった。
いや、さっきは随分と賑やかだったから、それなりに良い[デカイ]町なのだろう。貧富の差が激しいだけで。
いびつな音を立てて開けば、まず目に入ったのは、砂利道の床。いや、床じゃなくて、床の無い建物と、両サイドは、木の丸太が点々と50M先の戸まで続いている、何とも変わった空間。
服を拝借しようと入った訳だが、何もないそれに、戻ろうとしたその時。
「―…‥、だ‥れ。」
聞こえた声に、思わず動きを止める。一瞬それが何語だかわからず一拍。日本語だと納得する傍ら、見やれば、木の丸太の向こう暗がりに見えた小さな人影があった。
「あー…、えと、悪い。いや、てっきり、」
「‥…………。」
「おい?」
無言。訝しげに、近づいて、目を見張る。
両手を吊し上げる、鎖。足を縛る錠。そして何より、痩せ細りボロボロな身体を晒す子供。
咄嗟に、木の丸太を拒絶≠オ中に居る。いや、今気付いた、これは、この場所は牢だ。
荒く息を零し酷い熱を持つ、子供を抱え上げる。鎖は外した。熱も取ったはずだ。見捨てておけと紡ぐもう一人の自分には蓋をして、牢から出る。

取り敢えず、今は、こいつをどうにかしねぇと、と見た矢先。
ここの警備員だか、何だかしんないやつらが、此方に武器を構えて走りよってきていた。
立派な和装で。
(あぁ、良いこと思いついた。)
にやり、と口角が上がる。
今の俺は白≠ナはない。いや、人間の姿だが、千年公の用事の帰りなのだ。
べつに、盗人みたいな事なんざしなくても、手に入れられるじゃないか、と。



―――――――――
別名、ミック卿と薫の邂逅。難産だた(;´∩`)
この後、薫君はミック卿の巾着になると思うんだ。因みにミック卿はここがはくおうきだとはまだ気付いてない。俺得。編集中の為、まだ0の事お許しください。
素敵な場所ありがとうございました!


▽みっくきょうは なぐもけを しょうあくした![編集]
by ふぁいんだー
2012/03/14 16:12
《京に行って来る。未来[みく]兄、後のことは頼むね。》
上質の和紙。既に何度か読んだ為皺ができている文に、ティキミックは深く息を吐いた。
京に居った事はわかった。だから、こうして来たわけだが。
(‥…まるでお守りじゃないか。)
「あぁ、俺泣きてぇ。」
「どうなされました?」
此処に来て二日。この寺田屋の女将さんに、軽く首を振って、寝そべる。


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