書きかけてやめる日常
2016/05/02 00:34

待つことをやめ、僕は問うた。
「卒業したら恋人になろうと言った、
約束はどうするんだい。」
答えなど最初から分かっていた。
ただ、分かっているのと、受け入れるのは違う。
本人から言われなければ、受け入れられない事実もある。
まさにこれはそれだった。
「恋人にはなれないよ。」
ああ、やっぱり。
そう思って、泣いた。

それから1週間が経った。
なにかが変わるわけでもなく、今まで通りの少し居心地の悪い関係。
仕事をしているほうが楽だと思えるほど。
僕は彼女を憎悪していた。
それからまた1週間が経った。
彼女は僕からの物が欲しいと言った。
プレゼントは、残るものがいいと言ったのだ。
僕はその言葉を聞いて、また泣いた。
物というのは、残るものだ。
彼女の誕生日、僕は食べ物を贈った。
残らなくていいと思ったからだ。
それほどまでに、冷めていたのだ。
だけど、それを彼女は物がよかったと言ったのだ。
僕の気持ちも考えずに。
……




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