暁 | ナノ




目醒め(創作三国志.張遼と曹操)




随分と雰囲気が変わったな、と一目見てそう感じた。
まだ彼がこの軍に降りてからそんなに日も経っていないので、普段のこの男がどのような様子か知らないのだが。
しかし違うな。曹操は目の前で跪く張遼を見つめる。

数日前の、呂奉先らの処刑。
恐らくそのときから張遼は変わったのだと曹操は思う。
「死ぬときは潔く死んでくれ」と言った彼の悲痛な叫びが耳の奥にこびりついている。
きっと彼もあの時に死にたかっただろう。最期まで呂布の配下で在り続けた高順と、自らの足で刑場に歩いていった陳宮と共に、張遼もあの場で果てたかったに違いない。

(雲長も酷なことをした)

あの時止めなければ、張遼は望み通り死んでいたというのに。
曹操が本当に欲しかったのは軍師だったが、今となればいい拾い物をしたと思う。

「卿が、私の下に来てくれたことを嬉しく思うよ」

静かにそう告げる。張遼が僅かに顔を上げた。
前髪の間から覗く瞳は、獣のように鋭い。
呂布に対する失望と曹操の下に降ったという屈辱が、彼を獣に変えたかもしれない。
曹操は張遼の戦が見たかった。
この獣がどのように狩りをするのか。想像するだけで口角が釣り上がるのを感じた。




もうちょっと短くなると思った(
うちの張遼は呂軍と魏軍でキャラ違うよって話。喋ってないけど。
あと曹陳が好きです(ry


「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -