真っ昼間、ソファに横になって体を丸めて寝ている刹那を見てロックオンは言った。

「何か猫みてぇだな」

癖のある髪の毛を弄りながらソファに腰を下ろすロックオン。それを見上げる刹那の眉根がいつも以上に寄っている。

「眠いのか?」

「…ん」

頭を撫でてやると険しい表情がいくらか和らいでうっとりと目を細める。続いて腰を撫でてやると気持ち良いのだろうか、目を閉じた。ワンピースを着ている刹那のすらりとした脚がもぞりと動いてロックオンの腰に触れた。

「刹那」

ロックオンはしなやかな指で刹那の太股を撫で、ワンピースの裾を割って中に侵入する。腰骨辺りまで到達した指先が、布に触れた。ショーツを脱がそうと指をかける。

「ロッ、クオン」

「んー?」

「駄目 だ」

普段なら拒絶の声をあげない刹那が珍しくいやいや、と首を横に振る。

「どこか具合悪いのか?」

「っ、その…今日は」

顔を覗き込んでくるロックオンから顔をフイ、と背けて小声で呟いた。

「…、…せ 生理なんだ…」

「へ?」

「だから、今日は…というかしばらくは無理、なんだ」

頬を赤らめて、ロックオンを上目で見て言った。ソファの上で女の子座りをする刹那の横でロックオンは深く腰掛けて刹那の肩に手を回す。

「大丈夫だ、刹那」

刹那は、ほっと安堵の息を洩らす。正直な所、刹那自身もロックオンと繋がりたかったのだが生憎下半身は血塗れ。自分なら我慢出来るから刹那の気がかりはロックオンだけだったのだ。

「生理中でもヤる方法はある」

「………え、」

言うが早いか、ロックオンは刹那の膝裏に手を差し込んでソファの上に寝転がらせた。ロックオン自身は床に膝を着いて、刹那はソファの上で脚を折り曲げてロックオンの眼前に臀部とショーツに包まれた陰部を曝け出していた。

「ロックオン!何を…!」

「挿れはしねぇさ」

器用にショーツを抜き取ると、途端に淡く鉄の匂いが漂う。床に放り上げたショーツから赤銅色をした経血がついたナプキンが見えた。

「何日目?」

「……四日目…、じゃなくて……!…汚いから…ロックオン…!」

身じろいだ所為で体が力んだのか無いと言って良いほど毛が薄い陰部の小さな穴からどぷ、と血が溢れ出す。

「お、出てきた」

「いや、だぁっ!」

意に反して次々に溢れる経血が肌を伝う気味悪さと、愛する人に見られているという羞恥心から刹那が悲鳴をあげる。

「でな、刹那。ヤる方法ってのだけど」

両膝をくっ付けた状態でその膝を胸に着くほど折り曲げた所為でロックオンの顔が見えない。その状態で聞こえたのはジッパーを降ろす音。

「い、っ挿れないって言っただろう!」

「あぁ、言ったぜ」

その声と共に感じたのは陰部に触れるロックオンの指先。左右から拡げられ膣の入り口がひんやりと冷たい空気に晒された。

「こうするんだよ」

経血に塗れる陰部全体にひたりと、燃えるように熱いものが重なる。視界が遮られている刹那でも解った。言うまでも無く、ロックオンの陰茎だった。

「う、っ!」

重なったのも一瞬、陰茎を滑らせるように刹那の陰部を行ったり来たりを繰り返し始めた。

「な、何…っこれぇっ」

「これか?素股、っていうらしいぜ?」

気持ち良いもんだな、とロックオンは笑う。擦り合わせていた陰茎を一旦離して閉じられたままだった膝を少し割る。陰茎を太股の付け根の合わさった所に嵌め込んで再び膝を閉じる。ロックオンの陰茎と、刹那の陰部の上部にある陰核が触れ合った。

「ひ、」

「動くぞ?」

コリッとした感触が動かす度に陰茎に伝わる。

「い、やぁあっ!」

興奮した所為だろうか、刹那の陰核は勃起しきって包皮を押し上げていた。剥き出しの快感を感じるだけに存在する器官は、ロックオンから与えられる快感を余す所なく感受している。

「は、刹那。下凄いことになってる…」

「言わないでぇっ……ぅうっ」

膣から経血がドロドロと流れ出すのと同時に、入り口がひくひくと物欲しげに収縮しているのだ。

「こっちに、欲しい?」

「し、らないっ……ロック、オ そこばっか…!」

女性の体で最も敏感な陰核を擦り上げられ続けて、刹那は過度の快感に息を荒くした。

「こっちはまだ今度…っ…嫌って程、埋め尽くしてやるよ…」

「ひぅううっ!」

刹那の体が不自然に跳ね上がると同時にロックオンは亀頭から白濁色の精液を吐き出した。脚の間から陰茎を引き抜いたロックオンは大きく息を吐く。その拍子に刹那の赤く染まる陰部全体に残滓が付着した。

「意外とイケる、な?」

陰核に精液を擦り込むように指先で撫でると刹那が啼いた。ひく、と収縮した陰部はまだ欲しい、と刹那の意思に反するように蠢いた。