はち切れそうなくらいに張りの良いのであればエネルギッシュにしてくれるだろう。ふわりと綿菓子みたいに優しく柔らかいのであれば、包容力ある体温をひしひしと感じることが出来るんだろう。個人の好みとしては後者だ。重みのある割りにそれに似合わずとても柔和で、温かく、甘い薫りがするような、そういうのがニールの下心を酷くくすぐる。肉の柔らかさとは温もりだ。温もりとは女だ。女を抱けば、荒んだ肉体も精神も癒される。昂ぶった体を鎮めるのに、甘ったるい嬌声に濡れ熟れる肉は必要不可欠。血生臭い腹の奥は酷く心地良い―。

「う」

噎せ返る汗の匂いと股の間にいる刹那の動きで、ふと思念の波から引き揚げられた。

「―、」

「刹那、もう、ちょい上」

「ん、」

平原に申し訳程度に盛り上がった丘。いや、盛り土と言えばいいだろう。要はぺったんこに近いのである。よく言えばスレンダー、悪く言えば、貧相なのだ。上を向いて寝転がれば、男だ。凝視してようやく「あ、女の子」と分かるようなものだ。(これを刹那に言ったら確実に撃たれる。容赦なく)刹那はその貧相な胸を両脇から寄せ、これまた申し訳程度に作り上げた谷間で必死に扱こうとしている。が、肌が粘膜とくっついているだけで、大した快感などない。まあ、いいか。ニールは刹那の肩を掴んで自分の方へ引き寄せた。

「なに、を」

「ちょっと交代」

「…っ!」

丘の上でちょこんと存在しているしこりを大きく熱を持っているそれで押し上げる。「ひっ」と少しばかり甲高い声を漏らし、刹那は背を大きく逸らせた。敏感に反応する様子に、ニールはほくそ笑む。

「や、あっ」

「いい反応」

気持ち良い?そんなこと聞くまでもないか。小さく震える腰に困ったように寄った眉間の皺。気持ち良くないわけがない。グラマラスな肢体もいいが、発展途上な肉体が打ち震える様もなかなか趣きがある。刹那の様子を舐めるように眺めたあと、もう一度先端を小さな頂きに擦りつけた。