※コンセプトはニール専用ソープ嬢刹那♀
※こんなのでも一応刹那誕生祝い


必死に胸を寄せて谷間を作り、泡と馴染ませてニールの体と密着させる。胸板に控えめな胸を押し付けるとむにゅりと形を歪ませた。腹部から胸板までを何度も往復してマッサージしていると、ニールは嬉しそうに目を細めながら刹那の髪を撫で付ける。

「上手くなったなあ、刹那」

「そ、そうか」

腕を谷間に挟んで行き来する刹那は頬を一瞬赤らめる。この行為を教えた時は心底嫌がられたが、根気良く何度も頼み込んで嫌々ながら付き合ってくれている。耳まで真っ赤にしながらたどたどしくマッサージしてくれた刹那の可愛さを思い出すだけでニールの頬は思わず緩んでしまう。

「…何を笑っている…」

「ん、刹那が可愛くて」

「…っうるさい…!」

鋭い目つきを一層鋭くさせて刹那は噛み付いてくるが、胸を体に滑らせる行為はやめない。マットを持って来た時は「どこから持って来た!この変態!」と物凄い勢いで罵られたが、そのマットの上でソープ嬢のように奉仕している刹那も十分変態である。粗方上半身が泡塗れになったところで下肢に手を伸ばす。足の付け根から膝にかけてを、湿っぽい音をたてながら擦りあげる。膝から付け根に戻ってくる度、刹那の慎ましく柔らかい胸の頂がほんの少しだけ陰茎に当たっていく。刺激にもなってないその接触が、ニールを興奮させる。胸が膝辺りにくると、刹那はお尻を大きく突き上げるような、グラビアでいう雌豹のポーズとでもいえばいいのだろうか、そんな格好をする。ニールの足を跨いで膝立ちになっているので、自然とそういう体勢になってしまうだけで狙って刹那がやっているとは思わないが―寧ろやってくれても良いのだが―、その格好が妙にエロチックだ。何も身につけていないソコが曇った鏡に写りこんで、仄かのその部分だけ桃色にぼやけている。ああ、ハッキリ見えてたらなあなんて考えていると刹那の黒髪が突然視界に現れる。膝辺りから一気に上半身までを撫で回している。

「刹那、顔あげてよ」

「…っやだ」

「んなこと言うなよ」

少々強引に顔を上げさせると、いつもの涼しげな目元を湛えて凛とした刹那はそこになく、とろんと瞳を蕩けさせて顔を赤らめている。どういうわけか刹那も気持良いらしくその表情がなんともいやらしく思わず反応してしまう。

「、なあ もっと見せて?」

「だめ…、…あっ」

「悪ぃ、元気になっちゃった」

まじまじと顔を見られなくないと顔を伏せ、顎に添えられているニールの手を振り払おうと身を捩ったとき、お尻に何かがぺちんと当たる。まさか、と恐る恐る後ろに目を遣ると、そこには屹立したニールの陰茎があった。

「い、いつの間に…っ」

「刹那が可愛い顔してるから」

「だからそんなにまじまじと見るな…!」

真っ赤に染まる刹那の顔を手で両側からすっぽりと包み込んで、鼻頭にちゅっとバードキスをする。その唐突な行動に面食らった刹那は「あ、」と声を漏らす。開いた唇の隙間から舌先を捻じ込んで、ニールは刹那の舌を吸い上げる。柔らかい感触に鼻から抜けるような甘ったるい吐息。打てば鳴る反応に思わず笑みが零れる。当の本人は眉間に皺を寄せて、先ほどまで乗り気でなかった筈が体が否応無しに反応している、ということが少々不服なようでもある。唇を離してやると、息苦しそうに肩で息をしている。口唇から垂れる涎を拭う刹那を抱き寄せてニールは耳元で囁く。

「ほらそのまま腰を落として」

「んぅ」

腰に添えた手の動きに従っておずおずと膝を折ると、無防備なそこに温もりのある物体が触れた。息を呑んだのも束の間、大きな掌が張りのある刹那の臀部を鷲掴みにし、左右に割るのだ。そこに、腰を押し付けるとつるつるのそことニールの陰茎がぴったりと重なる。不意に下肢に走る快感に刹那は目を閉じる。陰茎の裏側を、刹那の陰唇が包み込んで密着している。ニールのそれは大きく存在感を示していて、触れているだけでも快感が脊髄の中を這い上がっていく。粟立つその感覚に反射的に腰を揺らめかした刹那を更なる快感が襲う。

「あっ、ん」

「自分で擦り付けていやらしーの」

「違っ 今のは」

「口答えしないで、ほれ」

促されるままに腰を前後に揺らめかすと、泡が潤滑油の代わりになって滑らかに擦りあって快感を生んだ。ニールの腰を跨いで大きく膝を広げている刹那は、陰茎と自分の秘所が擦れる度に小さく呻く。声を出すまいと必死に抑えているものの、意地悪く突然動くニールに翻弄されて思わず声を上げてしまう。

「ず、ずるい…」

「何が」

「いきなり、ん 動くなんて」

「だって刹那、声抑えるから」

ついね、と言いながらニールは陰茎で器用に陰唇全体をなぞるように腰を突き出すと、それにつられて刹那も腰を戦慄かす。挿入しているわけでもないのに一際心地良く感じるのは何故、粘膜を擦り合わせているだけなのに、と考えているのがわかったのか「集中しろ」とでも言うかのようにニールは刹那の耳に噛り付いた。舌先を耳の中へ差し込むと穴の最奥までを蹂躙するように舐め上げる。

「―ひ、や ああ…っ」

思わず肩を竦めてしまった刹那を抱き締めて無理矢理耳を犯すニールはわざとらしく水音を立てる。耳の中でいやらしく音が鳴り、生暖かい粘膜に嘗め回され、その過ぎた快感に悲鳴に似た声を上げる。ぞわりと首元から広がる嫌悪感に近いざわめきが一瞬にして快感に変わったのは、下肢の弱いところを的確に責められたからだ。内腿が僅かに痙攣したとわかった時には既に一度達していた。視界がフラッシュを浴びた時のように一瞬だけ眩く光って、下腹部の奥が何度も収縮したのを感じ、ようやく自分の状態を理解した。

「イっちゃった?」

「は、あ …あ」

「いやらしい格好…」

返事も出来ずにただ忙しなく呼吸を繰り返すだけの刹那を見たニールは前髪を掻き揚げて、露わになった額にキスを落とした。優しい愛撫にほっとしたように体を預けたままだ。達してしまった刹那は彼に跨った状態でいる。自分の体を包み込んでいる大きな腕の体温が心地良い。まどろみ始めるには好条件だったが、ニールはその状況を良しとしなかった。弛緩しきった刹那の体の中心に触れると、何の前触れもなしに指を挿入した。

「…ひゃぁ…っ!?」

未だに敏感になっている陰部を掻き回されて刹那は容易く二度目の絶頂を迎えた。肉襞を詰るように何度か引っ掻かれただけで刹那のそこは反射的に蠕動する。

「はぁ…っ」

「俺、まだイってないだけど」

「え、…」

「客をほったらかしにしてちゃ駄目だろ?」

「んあっ…!」

俺を愉しませろよ、と訴える割には中に差し込んだ指は相変らずいやらしい動きを続けたまま抜こうとしない。ニールは肉襞を撫でながら器用に片手で臀部を広げて、鏡越しに刹那の恥ずかしいところをじっとりと眺めている。

「や、広げるな…っ あんっ」

「客そっちのけで自分ばっか気持ち良くなるソープ嬢にはお仕置きが必要だ」

「んんっ」

指の動きは一層激しくなるばかりで、責めに喘ぐ刹那の声が浴室に響く。

「や、にーる だめ…」

「またイっちゃうの?いやらしいなあ」

「ごめ ああっ」

指を滑り込ませているそこが数回収縮した後、眼前の刹那はぺたりとニールの胸に力なくへたり込んだ。息が荒い。気を遣って蕩けた表情は、いつ見ても自制が利かなくなってしまう。恥ずかしがりながらも事に及ぶその姿が可愛らしくて我慢出来なかったニールは、胸の上で泡に塗れる刹那を無理矢理何度も導いた。大きな石榴色の瞳を潤ませて体を痙攣させる様は艶やかだった。