二十八日目






「次は大輝か…頭が痛いな」
「わりと片付けたぜ」
「普段僕が片付けても片付けたとこからどんどんぐちゃぐちゃにしてくんですよね」
「え、お前片付けてたか?」
「もういいです」

とにかく、と青峰がドアを開けるとそこはなんとも男臭かった。整理整頓という言葉を母親の腹のなかに忘れてきたようながさつっぷりで、本棚に押し込められた教科書類の隙間からはレジュメがはみ出し、如何わしい雑誌と渾然一体となっている。基本的に黒と青で統一されていたが、雑然とし過ぎていて統一されている印象は全くなかった。バッシュやストリート用のボール、スポーツ用品が隅にぐちゃっとまとめられ、ゴミ箱の中身はぎゅうぎゅうになっている。芳香剤を置いていないせいで男臭いような青峰臭が漂っていた。

「こう…青峰っち!!って感じっすね」
「なんかゴミ箱にガチガチのティッシュ詰まってますよ」
「峰ちん臭がするー」
「…いかがわしいのだよ」
「青峰…とりあえずレジュメと教科書を整理するところからはじめよう」
「なんだよ文句あんのか」

床は埃やら髪の毛やらがそこかしこに落ちているし、異臭といえば異臭がし、整理整頓はまったくされておらず、如何わしい雑誌やDVDが探さなくとも目についてしまう。これは流石に…と赤司がきつく青峰を見据えるが、本人は「男の部屋なんてこんなもんだろ」とどこ吹く風である。

「青峰はやり直し。できない場合は明日の練習メニュー五倍だからね」
「まじかよ…」

ちらりと青峰は黒子を見るが、「知りません」とシャットアウト。もう青峰の地獄の練習は決定したようなものだった。



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まぁ結局緑間やら黄瀬あたりが手伝ってくれるんですけどね。
でも二日後にはまた樹海になる青峰部屋。




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