二十七日目





「で、次は涼太の部屋か」
「そういえば引っ越しの時やたら荷物多かったですよね。いかがわしいグッズもたくさんありましたし」
「ちょっとちょっと黒子っち!!デタラメな情報流さないでほしいっす!!」
「本当ですよ。イボイボがついたのとか、ぬるぬるしたやつとか、半裸の黄瀬君の写真とか」
「マッサージ器にマッサージ用オイルに雑誌の特集記事っす!!ちょっと緑間っちが俺のこと社会のゴミを見るような目で見てくるからやめて!!俺のヒットポイントはもうゼロっす!!」
「社会のゴミではなくゴミ以下のクズなのだよ」
「どっちでも最悪っすよ!!てかはやく点検してくださいっす!!見ればわかるから!!」

黄瀬がガチャリとドアをあけるとふわりとクールな芳香剤の匂いがした。黄瀬のくせに生意気な。部屋は明るめのブラウン統一で、指し色でベッドカバーやカーテンが鮮やかなイエローだった。あざといことこの上無い。とにかくモノが多くて、クロゼットに入りきらないらしい衣類や小物が部屋の済みに積み上げられていた。わりと収納テクニックも駆使しているのにそれでもどうにもならない物量というのは如何なものか。しかしながらどうにか体裁を保って雑然とした雰囲気というよりは整理されているおかげかお洒落な雰囲気すら漂わせている。基本的にセンスがよく、どこをとってもこだわりのアイテムに溢れかえり、枕元の間接照明はアロマ機能までついていた。

「電子媒体の時代っすからね!!エロ本もAVも無いっすよ!!」
「電子媒体とか…黄瀬君気持ち悪いです」
「不純なのだよ」
「下ネタとか最低だな」
「黄瀬ちんきもーい」
「涼太…それはちょっと」
「赤司っちも言ってたっすよね!?」

酷い酷いとだばだば涙を流す黄瀬を尻目に赤司はきっちり点検をし、結果はギリギリオールオーケー。黄瀬の立ち位置はいつも変わらず報われない。


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黄瀬にやたら冷たいキセキが書きたかっただけの話。




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