二十六日目





「で、次は真太郎の部屋なわけだが」
「なんだか予想つきますよね」
「エロ本もなさそうでつまんねー」
「文句があるなら見なければいいのだよ!!」

なんだか入る前からやる気のない発言が飛び交っている。緑間は「さっさと終わらせるのだよ」とドアを開けた。緑間の部屋は几帳面に整理整頓され、本棚の本も作者名があいうえお順になっているという変態っぷりだった。埃ひとつない床には深緑のラグが敷かれ、本棚、デスク、シェフ等は全てダークブラウンで統一されていた。ニトリのモデルルームかというほど生活感がなく、ほんのりとコーヒーの匂いがした。クロゼットの中身もアウター、インナー、ボトムスできっちり整理され、ゴミ箱も中身がなく、デスクの上にも消しカスどころか埃ひとつない。ベッドの下は収納スペースになっており、開けてみると案の定ラッキーアイテムが山のように詰め込まれていた。

「こんだけあると気持ちわりぃな」
「失礼なのだよ!!」
「なんかイケメンな部屋っすねー地味っすけど」
「お前は一言多い!」
「うわーなにこの本棚。本屋みたいで気持ちわるー」
「本屋の何が悪い!」

緑間は苛立たしげに眼鏡のブリッジを押し上げた。黒子がひとりふらっと緑間のベッドへ行き、もふりとおもむろにたおれこんだ。

「…なんだかお父さんのにおいがします」
「失礼なのだよ!!まだ加齢臭などしないのだよ!!」
「気にしてるんですか?」
「してないのだよ!!」

赤司だけが真面目にチェック項目と緑間の部屋を交互に見比べていた。しかしその手をふと止めて、緑間のラッキーアイテムボックスと項目の「なにかふさわしくないものは置かれていないか」を交互に見つめる。

「ギリギリセーフかな」
「ギリギリでもなくセーフなのだよ!!」

色々とみんなに突っ込まれたりいじられたりしながらも緑間の部屋は終了。


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終了後こっそり自分の枕のにおいを嗅いでみる緑間。
もちろん黒子の冗談です。




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