チビじゃない、小柄なんだ!







隻眼の剣士高杉晋助の悩みは専ら身長についてである。彼はルックスはいいが身長のせいで格好いいというより可愛い部類に入ってしまっている。本人はそれが気に食わないらしい。

身長を少しでも伸ばす為に彼は毎朝牛乳を欠かさず飲んでいた。高校は弁当制で給食と違い牛乳がついてこないが、彼は自販機で紙パックの牛乳を購入しては啜っている。だがそれを坂田に見つかれば笑われ、桂に見られれば哀れまれ、坂本に目撃されようものなら背比べをされる。屈辱に震える高杉の目標身長は190センチである。無理である。高杉はアホの子だった。

そんな高杉だが、剣は滅法強い。彼の身長について一言でも馬鹿にしたら最後、竹刀でめったうちにされる。しかも血涙を流さんばかりの気合いで殴られるものだから堪らない。高杉の身長について口に出していいのは三年生の三人だけ、というのが暗黙の了解だった。

話は変わるが高杉は根っからの変態である。袴を着る時何故かパンツをお脱ぎになるのだ。「ごわごわして嫌だ」というのが本人の言い分だが、周りから見れば変態以外の何者でもない。想像してもみろ、袴の下は生な高杉が坂田あたりと立ち合っている姿を。本人達は隠しているつもりだが、坂田と高杉はできている。何プレイだ!!と叫びたくなるのは道理だ。しかもこの二人は仲がいいのか悪いのか、付き合っている癖に立ち合いとなると防具をつけていない部分ばかり狙うのだ。もう一度言うが、高杉は変態である。坂田にめったうちにされめったうちにした後、彼の股間をよくよく見ると少し勃起している。もう一度言おう、何プレイだ!!

彼は色気が半端無いが、どうにも怪しい雰囲気過ぎる。女子にはモテぬが男子にはモテた。高杉はくるもの拒まずな性格で、数人の男子生徒と寝たことがあった。坂田はそれが気に食わないらしいが、彼は彼でお姉様と寝たりお兄様と寝たりしている。金目当てである。不健全なことこの上ない。しかしながら今日もノーパン高杉と珍しく部活に顔を出したサボり魔坂田は仲良く立ち合い。二人の考えていることはよくわからない。


END



ギャグは苦手ですが下品なのは得意です^^
変態な高杉が大好きですすみません。



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