役割を決めよう






とある私立高校の第二体育館はいつだって騒がしい。そこを使用しているのは剣道部で、イメージ的には厳格そうな雰囲気があるがそんなことはない。なぜならその剣道部には泣く子も笑う愉快な四人組がどっかりと居座っているからだ。

「で、今日は主将と副主将、部長、副部長を決めようと思う。因みに司会はわたくし桂がおおくりいたします」

体育館の片隅に二十数名という地味部(全国の剣道部のみなさんごめんなさい)にしては多い部員を集め、桂は拳をマイク代わりにしている。その横では坂本がニコニコしていてさらにその横では高杉が寝そべっていた。因みに三年生はこの三人とあと一人、銀時だけである。去年今年と新入部員がざっくざくだったためにこんな状態になった。

「む、銀時が居ないな」
「あいつはサボりだろ」
「まったくけしからんヤツめ。高杉も身体をおこさんかはしたない」

まぁいくら強かろうとことあるごとに部活を休むようなヤツに主将は任せられん。桂は溜め息を交えつつ本題へ。

「で、立候補者は」

とは言うものの、一二年生から立候補者がでるわけがない。結局はこの三人から選ばねばならぬという宿命。

「俺は性格的に部長が妥当だろう。主将は…まぁ身長的に坂本でいいか」
「ちょっとまてヅラ」
「ヅラじゃない今日から部長だ」
「身長ってなんだ。主将に身長なんか関係あんのかコノヤロー」

ぶちりと血管を景気良く鳴らして、憤然と立ち上がる高杉。胸倉を掴まれようと桂は涼しい顔をしている。そうすると直ぐに坂本が「まぁまぁ」となだめに入るから高杉はかなわない。悲しいかな高杉は坂本には勝てないのだ。話が身長に縺れ込んだ途端に涙がこみ上げてくる。ついでに言えば彼が腕を伸ばして高杉の頭をがっちり掴んでしまえばそこで試合終了。それが高杉はたいそう悔しいらしいらしい。いつかビッグになってやると毎朝牛乳は欠かさず飲むが全く効果がない。不憫すぎる。


「じゃあ高杉は副主将で、副部長は大串君」

桂はそれだけ決めるとじゃあ解散!となんとも無責任な発言をかましやがる。とりあえず大串君って、誰?


END



尻切れトンボですみません。
ギャグ苦手すぎる^^
ギャグ難しすぎる^^



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