*ランフレ短文。三つ。


short short



『いびつ』

空になった空き瓶から、あなたを見つめる。

「ランピーは背が高いから、ビンも背の高いジャムのビンじゃないと入らないね」
「フレイキーはこれでも入るよ。」

ランピーは小さな空き瓶から僕を覗く。
ビン越しにじっと見つめてくる彼の眼を見る。
ああ、ほんとに、そのまま、僕がその瓶の中に入ってしまえれば。

「とってもかわいいから、飾っておきたいよ。」
「恥ずかしいよ、そんなの」

笑い合う僕らはやっぱり少しいびつなんだろうか。
掌の中の少し大きめのビンを見つめて、やっぱり、僕もランピーをこの中に入れて飾ってしまいたいと思ったの。


★★★


『あなたのもの』

例えば、僕がこの注射器につまらない睡眠薬なんかを入れる。
そしたら君はつまらなく注射されて、つまらなく眠りについて。
そして僕につまらなく殺されるんだ。

「でも、明日になればまた生き返るよ」

だからこそ君を何度も何度も僕は殺したい。
君の体温を感じて
君の首の細さを
感触を握りしめて
僕は何度も何度も君を殺すだろう。

「どうしようもなく、君を手に入れた気持ちになるんだ」

そんなことしなくったって、僕はあなたのものなのにね。



★★★


『今日はこのまま』

ざぶり、と君の頭を湯船につける。
君の肩をしっかりとつかんで、僕はこの子がお湯から出られないようにする。
君はあたたかなお湯の中で目をつむって、息を止めている。
さっき僕が洗った君の体を見回す。
僕がつかんでいる華奢な肩。すこしだけ膨らんだ胸。華奢な腰に、未発達な男性生殖器。
とても美しい。頼りない膝小僧は湯船の中で無理に折り曲げられ、僕の裸の腰の前あたりにある。

ふと、君が目を開ける。揺らめく赤い瞳と赤い髪は、苦しくなってきた合図。
この子をどうするかは僕次第なのだ。ざぶりとお湯から出して、苦しくしてごめんね、とその可愛らしい唇にキスをする。そして二人で体を拭いて、そのあと暖かなベッドで一緒に寝ることだってできる。

そう、だけど、今日はこのまま。

ぶくぶくぶくぶく。

★★★



大分前に書いたものです。
もう少し増やせればよかったんですけど、あんまりネタ出なくて…w
二人にとっての幸せな日々を送ってほしいです、ランフレ。


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