*no title(side Kowalski)




やめてくださいと懇願しながらどこかで嬉しくて仕方のない自分を知っている。
痛いと言いながらその痛みを快感としている自分がわかる。

あなたが触れてくれているだけで私はどうにかなってしまいそうで、私はたとえあなたが私のことを嫌いだろうと憎んでいようともあなたが私に関心を示してくれているだけで幸福だと感じるのです。

ああ、隊長。

あなたは何を思って私を乱暴に扱うんです。何を思って、私にそんなことをするのです。
きっとあなたは何一つ分かってなんていない。あなたのする行為が、あなたのその非道な行為が。こんなにも私を喜ばせているということを。こんなにも幸せにしているということを。

そう。だから、もっともっとと、自分の体からあさましい思念が沸き立つ。
そしてそれは私の全身から香り立つに違いない。
あなたはそれに応えるように酷く…そうだ。

きつくでもなく、強くでもなく、酷く。
酷く私を扱う。

私は、こんな扱いを受けていても嬉しいと感じてしまう自分が悲しかった。
あなたに触れられるだけで反応してしまう自分が憎い。

ああ、こんなのはきっと本当に幸せになんてなれないんだ。

そう思いながらも確かな幸福感をにじませて
私はまたあなたの下にいる。



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