口唇に本能 ※アニメ未登場/コミックス収録済みのキャラクターが原作と異なる設定で登場します。 夫婦の間に隠し事はナンセンスだ。 だが、時には言わない方が良い方向に転がることだってある。 大人には隠したいこともあるし、知られたくないこともあるってことだな。 非番の前日、仕事を早めに終えて陽が沈むまでに街でナマエと待ち合わせをする。 今日はナマエが前から気になると言っていたレストランを予約していた。 待ち合わせ場所の時計台の下で立っていると、向こうからやってくるナマエが見える。 ああ、スカートを揺らして少し小走りで、俺の嫁っていうのが未だに信じられないくらいに可愛いな。 「ごめんね、待った?」 「いや、今来たばかりだ。つーかすまんな、迎えにも行かず」 「待ち合わせなんてデートっぽくていいじゃない?」 俺の仕事が忙しく不規則なのも理解してくれた上で、気を遣わせまいとこんな可愛いことを言ってくれる。 確かに独身の頃を思い出すが、そもそも籍を入れたのも最近だから本心100パーセントの発言ではないことくらいすぐ分かる。 それでも、そんな大人びた一面を持つ彼女に夢中なんだから世話ないわな。 「あっ、ここ話題のお店じゃん!」 「前に行きたいっつってただろ?」 「覚えててくれたの…?」 「ナマエのことなら足の指の長さまでおぼえてるぜ」 「……うっわ…」 気持ち悪いとはなんだ、これを選んで結婚してくれたのはお前だろうが。 口では散々言いながらも繋いだ手は離れる気配もなくて、そういう素直なところは年相応に幼くて可愛らしい。 その手を引いて店内に入ると、綺麗な後ろ姿が見えた。 どこかで見覚えがある、ような… 「いらっしゃいませ、お待ちしておりました…お久しぶりね」 「え、あ…マリー!?」 「ええ、見ないうちに立派になっちゃって…」 「そりゃ俺だって結婚したからな」 「まあ、可愛らしい奥様ですこと!初めまして、マリーです」 「ナマエです。主人がお世話になっております」 和やかな雰囲気だが、俺としては冷や汗が止まらない。 「俺が訓練兵だった頃、ハゲと通った店の看板娘だったんだよ」 「2人とも卒業したら来てくれなかったけど、活躍は聞こえていたわよ。負けたくなくて私もうんと働いて、ようやく自分の店を持てたの!」 「俺たちより出世してるじゃねぇか」 マリーは計算や駆け引きの得意な女性じゃない。 だからこれは本当に再会を喜ぶ友人たちという図だが、ナマエからはどう見えているのだろう。 ちらりと隣のナマエを見れば、目を輝かせてマリーの話に食いついている。 そういやこいつに俺の昔話とか、あんまりしたことなかったもんな。 マリーが俺とエルヴィンの初恋相手だなんて、ナマエに知られたところで誰も得をしない。 やましいから隠すのではなく、現状維持のために知らないままでいてもらうだけだ。 「マリーさん、とても素敵な方ね」 「人気の店で働いてたしな、料理の腕と話の上手さはすげぇよ」 「あんなに綺麗なのに、酔っ払いとか危なくなかったのかな…」 「そこは足癖悪いから大丈夫だったが、逆に怒らせると靴のシミになるぞ」 料理に手をつけながら、いつものような会話を交わす。 うちの姉貴達に会わせた時みたいな感想を述べてくるから、少なくとも変な勘違いをしているわけではないだろう。 ナマエは勘違い、それも俺の女性関係なんかについてのものに陥ると、目も当てられないくらいのマイナス思考になる。 食欲もあるし、ちゃんと目を見て笑ってくれているし、その心配は要らないようだと安心する。 「これ私からの気持ちね。ナマエさんのお口に合えばいいのだけれど」 「わあ、ありがとうございます!これまでのお料理も全て美味しかったのでこちらも楽しみです」 「俺のことは無視か?ナマエを甘やかすのは俺の仕事なんだからな」 「嫉妬深い旦那様ねぇ…聞かなくても、ナイルはブルストにマスタードをたっぷりかけたこれが好きだったでしょ?」 「ああ、エルヴィンの方がいつも大きかったことまで覚えてるぜ」 「しつこい男は嫌われるわよ?」 ねぇナマエさん?なんてナマエの肩を気安く抱きやがって…俺なんて触れるのに何ヶ月かかったと思ってんだよ… ナマエもナマエで笑ってそのまま抱かせやがって… 昔のマリーは彼女目当ての客で店が潤うレベルだったし、今でもその美しさは失われていない、と思う。 だが、その隣のナマエの方がよっぽど魅力的なのはやはり惚れた弱みだろうか。 一生懸命着飾ったんだろうな、まだ着慣れていなさそうなドレスは彼女の肌に良く合う色だし、髪型は以前に俺が褒めちぎったものだ。 俺に会いに来るために頑張ってくれたのだとしたら、これより可愛い生き物なんてないだろうが。 やべぇ、ムラッとしてきた。 マリーの指が二の腕に絡みついても弾き返されるような柔らかさだし、それによって寄せられる胸元はきちんと布で覆われているがそれでもボリュームは察するに容易い。 今日はホルターネックのドレスだし、アップにした髪型と組み合わせて全力で誘いに来てやがるな。 普段は隠してるだけで、ナマエの項って綺麗なんだな。 今晩は後ろからってのもいいよな、悪くないよな。 「鼻の下、伸びてるわよ」 いつの間にかナマエから離れてたマリーが、俺にそう囁いて仕事に戻っていった。 ナマエはそんなのもお構いなしといった感じでブルストを口に運んでいる。 「おいしいね、これ好きだったの?」 「訓練兵の時だったらこの上ないご馳走だろうが」 「ふふっ、確かにね!」 「俺らが訓練兵だった時はまだ今より肉も出たが、干し肉ばっかだったからな」 「成長期にあれは辛いよね」 育った背景も世代も違うが、3年間あの地獄に身を置いたという共通の経歴は時としてこういう風にその溝を埋めてくれる。 「ご馳走様でした!」 「また来てね、ランチもぜひ食べて欲しいわ」 「くっそ、うちの嫁口説いてんじゃねぇよ」 「あらあらごめんなさいね、でも幸せそうで何より。また2人でいらして頂戴」 「ふふ、ありがとうございます」 食後すぐに馬車に乗りたがらないナマエに厚着をさせて、ゆっくり俺の家へと向かって歩いた。 腕に絡まってくるから胸が遠慮なく押し付けられていて、こりゃ据え膳ってやつか? 月明かりの中、俯きがちなナマエの表情はよく分からないが、これはつまりそういうことだろう。 帰ったら速攻でシャワーだな、一緒に入るのもいいかも知れんな。 玄関のドアを施錠すると共にナマエが首に巻きついてきた。 珍しく彼女から噛み付くようなキスをされて、考えることは同じだったってことだな。 「っ、と…ナマエちゃん?シャワーの間だけ待ってくれない?」 「うるさい、首洗って待ってろ」 「ちょ、え、一緒に入ればいいだろ?」 「入ってきたら帰るから」 「…はい」 さっきまでいい雰囲気だったのに、照れると物騒なんだから…まあ、そこがいいんだが。 キッチンで水を飲んで、ベッドルームにあるワードローブにコートやらタイやら身につけていたものを仕舞い込む。 ナマエも風呂上がりに何か飲むだろうから、水だけでも用意しておくか。 ボトルとグラスと、ああ、水に絞るレモンがあれば多少はスッキリするだろうな。 大分暖まったベッドルームの暖房を少し弱めて、サイドテーブルに先ほど用意した水やレモンを準備すればドアが開いてナマエが入ってくる音がする。 「おお、早かったけど温まったか?」 ぼすん、と背中に柔らかいものが当たる。 腕が巻きついてきたから、それがナマエ本体だと分かる。 「おいおい、バスローブはどうした?冷えるぞ」 「じゃあ温めてよ」 「急いでシャワー浴びてくるから、」 「どれだけ焦らすの」 「ナマエ…?」 「いちいち言葉にしないとダメ?今すぐしたいの」 腹にあった手がするすると降りて、行為を意味するようにそこを緩やかに撫でる。 小さな手のひらだが、的確にポイントを押さえて撫でてくれるからたまったもんじゃない。 軽くその手を止めて、きちんと向き合ってキスをする。 と、また噛み付く勢いで歯を立てられ、挙句ベッドに突き飛ばされた。 「痛って!ナマエ、シャワーくらい」 「浴びてきた。文句ないでしょ?」 「俺が浴びたいの、浴びるべきなの!おっさんの香ばしさナメんな」 「はっ、香ばしくなっても色気付いちゃって何よ!」 「ナマエ…?」 「マリーさんにあれだけ煽られて、気付かないとでも思った?」 仰向けに倒れこんだ俺の上にはそのまましがみついてきたナマエがいて、よく見たらバスタオル一枚しか身に纏っていないようだ。 胸元に額を擦り付けてきているし、どうやら相当機嫌が悪いらしい。 「そりゃおっさんなんだから過去にも色々あったでしょうよ、私の知らないことがいっぱいね!そんなのどうしようもないのよ、そんなの分かってんの!」 「お、おお…?」 「相手にされてたようには見えなかったけど、どうせマリーさんにフラれたんでしょ?昔のナイルは私のものだったのよ、みたいなオーラ全開でさあ!」 「いや、その、つってもすげえ昔の話だぞ?」 「だから何?私が嫉妬しないとでも思ったわけ?挙げ句の果てに鼻の下なんて伸ばしちゃって、やっぱりああいうグラマラスなお姉さんが好きだもんね!もう!」 「それは違う!」 「うるっさい!黙って私だけ見てなさいよ!」 大声で、しかも一息で言い切ったナマエは一拍置いて頭が冷えたのか、急に静かになった。 首を伸ばして、つむじにキスを落とせば触れ合う顔や手が熱くなってくるのが分かる。 「なに、嫉妬…しちゃった?」 「笑うな!」 「笑っちゃいねぇよ、見て確かめるか?」 「…やっぱり笑ってる」 重たげに持ち上げられた顔を手のひらで捕まえれば、不機嫌丸出しの膨れた表情だった。 湯上りだけが理由じゃない、その赤い頬が可愛い。 マリーに妬いて歪められた眉が可愛い。 こりゃ顔も緩むだろ、仕方ないだろ。 恐らくは照れ隠しでナマエが勢いよく俺の顔の両脇に手をついて、上体を起こす。 「確かにあの頃の俺等は彼女が好きだったが、ナマエの読み通りこっ酷くフられた。よく考えたら恋に恋するお年頃だったから、憧れと誤解してたかも知れねぇ」 「そんな慰め要らないから」 「お前、まさか最近のことまで忘れたとか言うなよ?俺はお前に何回フられてもその度にまたアプローチしただろうが。一度フられて諦めるってのはそういうことだろ」 「そ、そんなの…」 「ああでもグラマーな子は確かに好みだな、包み隠さず言うなら出るとこ出てて、全身柔らかいのがいいな。今見えてる絶景みたいなのが特に」 勢いよく動いたから巻かれていただけのバスタオルは肌蹴てあれもこれも丸見えだ。生きててよかった。 右脚をナマエの脚の間に捻じり込ませて、左手は重たげに実った胸をがっちりと収める。生きててよかった。 「やっ、だ…」 「なあ、なんで俺が鼻の下伸ばしてたか考えたか?」 「考えなくても…マリーさん見て、っ…ちょっと!」 「惜しいな、あいつの腕で寄せられたナマエの胸見てたんですー」 「ふ…脚、やめ…っ手も、や…」 ゆっくり動かしていた太ももあたりには既に濡れた感触がする。 続きもしたいが、ここで止めておかないと止まれなくなる。 しかしやだやだ言いながらもナマエは自分で太腿に跨って腰を擦り付けてきている。 部屋は明るいままでこんなに積極的だなんて、今日に限って何故! キスをしながら、なるべく優しく体勢を入れ替える。 風呂上がりの柔らかな素肌には糊のきいたシーツですら擦れれば痛そうだからな。 こまめに角度を変えながら口付けて、時折唇を食んで舐める事も忘れない。 更に耳を指先でなぞって耳朶を揉めば、すぐに息が上がる。 仕上げに舌を吸ってゆっくり離れれば、とろんとした顔が見える。 耳から首筋にかけて唇でなぞり、少しでも身を捩ったところは軽く吸って跡を残す。 手はナマエの腕やら腹やらを触れるかどうかの微妙な加減で撫でていく。 ナマエが押し付けてくるせいで太腿は更に濡れるが、今更大した問題じゃない。 こちらからも動かしてやると甘ったるい声がすぐ近くで上がる。 「ナイル…っ」 「分かってるって、ここが好きだもんな?」 「ひゃ!あぁ…あっ、やあ…」 「こうやるのがいいんだろ?」 「ん、んんっ、あ…ふあ、あ」 「声は我慢しなくてもいいから、指噛むなよ」 両脇から寄せるように手を添えて、親指で先端を転がす。 ちょんちょんと指先で触れて、爪先で引っ掻いて、少し押し潰すように捏ねて。 ふるふると震える膨らみの先だけが尖って赤く色付いて、こりゃ吸い寄せられるのも仕方ないだろ。 先端にだけキスを落とすと、また声を漏らして俺の髪を乱してきた。 舌先で突いても唇で挟んで弾くように舐めても良い反応が返ってきて、男冥利に尽きるな。 「ふゃ、あ…それ、や…んーっ」 「髪抜くなよ、相手はおっさんだぞ」 「喋ら、な…っあ、」 髪を握るくらいはいいとして、引っ張って抜けたら次はもう生えてこないかも知れないんだぞ。 仕返しのつもりではないが、口を離したばかりのそこにわざと息を吹きかけて喋る。 俺の唾液でべたべたに濡れて光っているそこに征服欲みたいなものが湧き上がってくる。 おっさんだからな、自分のものには唾つけとくのは癖みたいなもんだ。 「ひ、つめた…あっ」 「よっ、と…捕まえた」 あんまりにも可愛いから指で挟んで捏ねてやると、滑りが良くなっているからか背を反らして胸を押し付けてくる。 浮いた腰に空いてる方の腕を回して逃げられないようにして、もう片方の突起を口に含んだ。 逃げられないように、とは比喩でしかなくて実際に腰を抱いただけで動けなくなることなんてない。 それでも目に見えて身体の力が抜けてきたと言うことは、 「ふ、っああぁ!」 「顔見せてくれよ…」 太腿を擦るように動かせば、簡単に達したようだった。 薄い涙の幕を張った瞳はまるでとろけたようで、軽く開いた口から見える舌が美味そうで噛み付いた。 「身体、冷えんぞ」 「…え?」 「とりあえず毛布被っとけ」 痙攣が収まったナマエを腕から解放して、ベッドから降りて毛布をかける。 よく考えたら風呂上がりで全裸だったんだ、冷えて風邪でもひいたら洒落にならん。 「いや、えっ?ナイルは?」 「これ以上は我慢できなくなるんだわ」 「する必要ないじゃん」 「風呂入ってないって言ったろ?」 「だから?」 「っおい、やめろ、バカ!」 旦那の胸倉を掴んで引き倒す嫁の強さに、我ながら惚れ惚れする。 が、1日仕事をした汗を流さず致す趣味はない。 「衛生面で傷つくのはお前だろ、とか言うんでしょ?」 「分かってんなら手を止めなさい」 「綺麗にしてあげる、大人しくしてて」 乱暴にウエストからシャツを抜いてベルトを緩め、あっと言う間にジッパーまで下ろされてしまった。 下着の上から軽く噛み付かれると、それだけで熱を持つのが自分でも分かる。 引っかからないように下着も下ろされて、現れたそれにナマエは迷いもなく頬擦りなんてしてくる。 脚に押し付けられる胸の重みと相俟って、視界から来る刺激は強烈だ。 「期待、してるんでしょ?」 「やめろ、汚いから、」 「はいはい、っむ」 大きく開けられた口に含まれると、中は熱くてねっとり絡まってくる。 先端も括れも舌で舐め尽くされて、居た堪れない。 汚れも匂いもあるはずなのに、むしろいつもより念入りに舐められている気がする。 「っあ、ナマエ…」 「や、だ…」 「足んねぇならそう言えって…っ」 手を伸ばして胸を揉むと、慌てて口を離して声を上げる。 多少くらい噛んでくれても良かったのにと笑ったのも束の間、細い指が絡み付いて上下に擦ってきた。 おまけに親指で先の窪んだところを強く刺激してきやがって、どこでこんなの覚えてくるんだ。俺か。 「そんなに好きなら、してあげるわよ」 「ナマエ、っうわ、あ…」 「変なことしたら噛むからね」 「つーか、やべぇ、それ」 ナマエが体勢を変えたと思えば、その白くて柔らかな胸で俺を挟んだ。 滑りは足りないが、この絶景は駄目だ、堪らねぇ。 また先端を口に含まれると、容赦の無い舌の動きや頬の内側への擦り付けで目の前がチカチカしてくる。 抵抗のつもりで寄せられた胸の先を摘むと、一瞬だけ歯が立てられた。 こんなに綺麗なナマエの、真っ白な胸の間から生えるお世辞にも綺麗とは形容できない俺のソレ。 先端を指先で摘んで捏ねると、一層とろけた顔で、それでも汚いソレに舌を伸ばして口に含もうとする。 こんなの我慢できる奴なんていないだろうが。 「く、あ…っ!」 「ひゃ!あ…」 「………悪い!拭くもの、何か」 「大丈夫、ん…いつもより濃い?」 「めっ!何でもかんでも口に入れるんじゃないの!」 数秒の空白のあと意識がクリアになると、自分の失態にもう一度意識を飛ばしてしまいたくなる。 顔や胸に飛び散った白濁は確かに彼女が言う通りいつもよりねっとりとしている。 色んな意味で汚いものを、ナマエは指で掬って口に運ぶ。 真っ赤な舌の上でどろりと動くその白を見せつけて、垂れそうになると舌を動かして阻止している。 「キスしてくれたら許す」 「へっ?」 「マリーさんとのあれこれを、隠そうとしてたこと」 「あー…」 「こぼれちゃう、早く!それとも今の私とはできない?」 「冗談だろ」 ナマエが喋る度に口の中で白いソレが糸を引いて粘着質な音を立てる。 好んで触ったり口に運ぶものではない、が、ナマエの口の中にあるなら話は別だ。 唇を離すと薄く濁った糸がぷつりと切れて彼女の顎に貼り付いた。 「口漱ぐついでに風呂行くぞ」 「顔青いけど大丈夫?」 「ナマエは真っ赤だけど大丈夫なのかよ」 「誰のせいよ!」 「いずれも俺のせいだろ?早く風呂入んぞ」 「臭いもんね」 「っ、フェロモンって言えよ!せめて!」 「私以外に振りまいたら次は潰すからね」 あらぬところが縮み上がったが、彼女がそんな物言いをする時なんて限られている。 照れて耳まで赤くしやがって、愛い奴め。 念入りにうなじやら耳の後ろやらを洗う俺を見て大笑いするナマエと、後日エルヴィンから渡された渋柿石鹸とやらに、早くも胃に穴が開きそうです。 GLAY/嫉妬 |