//絶望と共に育った感情@柚木

※性的表現を含みます。



「臨也」

「何?」

静雄は問う。今の状況に。

「何で俺は手前なんかにこんな事しなきゃならねぇんだ」

「それはね、シズちゃん。君が約束を破ったから、そのお仕置きだからだよ」

今の状況。
そう、静雄は女子中学生の格好をして臨也の足下に横たわっている。更に言うならば臨也の足の指を舐めなくてはいけないのだ。


何故こうなってしまったのか。理由は簡単。


臨也の『約束』を破ったからだ。
もちろん静雄は約束なんて破った覚えなんてないし、こんな事をされる覚えもない。
だけど臨也が『約束を破った』と言えば、破っている事になるのだ。
正直、従う義理はない。ないが、最初の臨也と寝た時の映像が残っているらしく、強くは出れなかった。ましてや弟にこの映像を見せるなんて以ての外。そんな訳で静雄は臨也に従うしか他なかった。

「ほらほら早く。しなきゃもっとキツイお仕置きだよ」

「…分かってる」

チッ、と舌打ちしながら静雄は恐る恐る足の指を舐めた。親指から小指まで丁寧に舐める。
爪先から付け根まで、ねっとりと舌を這わす。

「んっ、は、ぁ」

時には軽く吸い、時には唾液をたっぷりと含ませて。
この仕方じゃないとまた『お仕置き』されるのだ。ここまで上達するのに、どれほど嫌な目に合わされたか。考えるだけで寒気がしたので、とにかく目の前の『ご奉仕』に集中した。

「んっ、んんっ」

「随分上達したね、?うん、嬉しいよ」

ふと目線を上に上げればそこには恍惚の笑みを浮かべて自分を見る臨也がいた。
静雄はそれに嫌悪した。

臨也は自分を見ているのではなく、自分の『調教した犬』を見ているのだから。

「もうちょっと頑張ればご褒美あげるよ?」

(…いるかよ、馬鹿)

そんな臨也の言葉を無視して静雄は舐め続けた。



ああ、いつになったら終わるだろうか。










【絶望と共に育った感情】
(少しは俺も見ろ、ノミ蟲が)



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