あのね、ファーティ



※幼稚園現パロ




「今日はね、イヴェールと絵本読むんだ!あとね……」

隣で無邪気に話ながら歩く息子、メルヒェンは今日も相変わらず可愛かった。




私の名前はイドルフリート・エーレンベルク、気軽にイドとでも呼んでくれ給え。

とある事情でメルが一歳になった時から急遽父親になったが、決して面倒だと思ったことは無い。
ミルクを飲ませたりオムツも替えた、とても可愛い私の息子だ。


「あとねファーティ、エレフとサッカーするの!」

「そうかそうか、メルは可愛いんだから服は汚すなよ?」


スポーツで服を汚すのは低能がする事だと思いながら頭を撫でてやる、可愛い。
実際口に出して言おうと思ったが、メルの口が悪くなりそうだから止めよう。

メルの話に耳を傾けてやりながら幼稚園への道を歩いていると、毎朝決まって現れる低能、もとい我が家の隣人がやって来た。


「グーテンモルゲン、僕の可愛いメルヒェン。相変わらず天使みたいに可愛いね?」

「あっ、青い王子さま!」


青い王子さま、とメルに呼ばれた金髪男は軽々とメルを抱き上げる。
大学生でショタコンとかお前ふざけるな、馴れ馴れしく抱っこなんかしやがって…

視界にチラつく金髪と空色のセーターが煩わしい、いっそメルを取り上げてやろうか。



「おい低能王子、赤い方はどうした」

「あぁ、彼なら寝坊したらしいから置いてきたよ」

「……普通起こすだろう」


赤い方、つまり彼の双子の弟は内密に言うと私の恋人でもある。

赤い方の王子は目の前の低能と違ってまだ可愛げがある、メルを育て始める前に小さかった彼らとよく遊んでやっていたのを思い出した。



「そういえばね、王子さま達が泊りに来たときにね、僕が夜トイレに起きたらファーティと赤い王子さまが裸でくっついてたんだよ?」

不意にメルが口にした言葉を聞いた私は、咄嗟にメルの小さな唇を手で塞ぐ。

なんてことだ……思わず低能王子のセリフを言ってしまったがどうやって見たんだ、メル1人で夜中私の部屋を覗くなんて無理なはずだ…



「青い王子さまも一緒に見たから本当だもんねー?」

「メルは寂しかったみたいだけど、僕はメルと一緒に居られたから楽しかったな?」

「…メル、そろそろ幼稚園に着くから自分で歩くんだ」


話を誤魔化しながらも何食わぬ顔でメルを下ろす青王子を睨み付ける。

よくも純粋なメルに大人の、しかも決して普通じゃない者同士の営みの姿を見せてくれたな…

「この低能王子がっ、貴様、その日メルに何をした!!」

「何って……抱きしめたり、キスくらいかな?」





キス、だと……?

私の可愛い息子にキスなんかしたのか、やはり磔刑にでもされるべきだ。

磔刑の王子、最高じゃないか


思い切って文句をぶちまけてやろうと口を開いたがメルの幼稚園に着いてしまった。


「ファーティ、青い王子さま、行ってきます!」

行ってらっしゃいと青王子と手を振って見送ればメルは幼稚園の中へ走りだして行った。

さて、思う存分文句を言ってやる……復讐劇の始まりだ!



「おい、一体何のつもりで私の可愛いメルに手を出」

「それじゃあ、また後で」

「貴様!ちょっと待……」


華麗に話を無視しながら青王子は颯爽と大学への道を走りす、幼稚園の前に取り残された私は一体なんなんだ……
きっとメルは夜中に見た光景を忘れ忘れてくれるはずだと自分に言い聞かせる。

嫌な考えは振り切ろう、私は会社へと足早に歩きだした。




(子供は以外と見ています)












またもやgdgdww

幼稚園児メルメルとか、私はテッテレと一緒に鼻血塗れになりますhshs←

そしてデレるフリート化現象


話まとまらなかったorz

[ 4/8 ]




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