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『っあああああ!!』


ザシュ


教団内に響くライの声。
鎌を闇雲に振り回しては、血飛沫が舞い、人が倒れていく。
ライが通ってきた廊下は真っ赤に染まっていた。
その場にいた最後の教団員を切り裂き、そのままの足取りでふらふらと進み出したその時、ふと目に入った景色の一角。


『………あ…』


そこは、大親友であるリナリーの部屋だった。
ライの脳内に生まれたもう一つの記憶と共に、ふわりとその場に幼いリナリーが現れた。


「ライ、よね…?私、リナリー」
『あ、…ぁあ……』


あの時と同じように、不安げだが、優しく微笑む少女。
ライの鎌を持つ手にぎゅっと力が入る。


「大丈夫だよ。コムイ兄さんも、私も、他の人達も…皆、ライを裏切ったりしない」


いつの間にかリナリーの後ろには、コムイを始めとする科学班達や、その他の教団の仲間たちが穏やかな顔で立っていた。


『っ…黙れ…!』


カタカタと震える手で、リナリーの頭上へ鎌を振り上げた。


「私、ライのこと大好きよ」
「ライちゃん、これからは僕らが君の家族だよ」
「何かあったら俺達を頼れよ、ライ」


リナリーに続き、コムイ、リーバー、そして他の仲間たちが次々にライの名前を呼ぶ。


『うるさい…!うるさいっうるさい!!』


聞こえる声全てをかき消すように、ライは鎌をリナリーへと振り下ろした。
切先がリナリーへ当たろうとした時、それに臆することなくリナリーはライへふわりと微笑んだ。


「ライ、私達、これからずーっと親友だよ!」
『!!!』


ド ス ッ



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