秋山遼について語りだしたらキリがないのですが…遼は本当に大好きです!
企画を通してたくさんの遼好きさんと出会えて幸せでした。
▽下はおまけのミレ→遼SS。個人的なキャラ観が出てしまってます。
―――共に行きたかった、傍らで、パートナーとして。共に逝きたかった、死を共有し、共に生きたかった、生を共有し、運命共同体で在りたいと願った。
しかしこれは死ではない。やり直すのだ、0からではなく1から始まる。
この卵が孵り、リョウのパートナーとして相応しいデジモンになる事ができたら。
そう考えただけで、闇の世界からやってきた魔獣と云われ、邪神であった己の存在に柔らかな光が射した。
殻の外側から確かに伝わるものがあった。ニンゲンの温もりだ、リョウの体温と心臓の音。それに呼応するようにこの卵も生の音を重ねた。とくん、とくん、とくん…鼓動は心地いいリズムを刻んでいた。その心地良さに微睡んでいた、卵の中に存在するもう一匹のデジモンと共に。
そしてゆっくり融けてゆく。
もし、生まれ変わる事ができたなら、まだリョウの記憶が戻らぬままだったら、探そう。この世界に散らばったリョウの記憶の断片を。
もし、生まれ変わる事ができたなら、邪悪な心を拭い去る事ができなかったら、誓ってほしい。この心と向き合い、共に戦う事を。
もし、生まれ変わる事ができたなら、もっとたくさんの世界を見たい。闇の世界ならもう十分だ。できることなら目が眩むほど光に満ちた世界で、また、リョウに、逢いたい―――
帰りたい、還りたい、孵りたい
くーり