がんばらんば 02

なんでアイツはあんなに赤くなってるんだ?
トイレに立った○○を見送りながら俺は首を傾げる。
すると注文を取った店員とは別の、男の店員が空になったコップに麦茶をつぎながら教えてくれた。
「この金玉って、うちでは金の卵って意味でつけてますけど、ヤマトじゃ違う意味があるんですよ」

「ヤマトの女の子にはちょっと頼みづらいですよねwうちはいろいろな国のお客さんが来るから平気で頼む人も多いですけど」
小声で店員が教えてくれた意味は確かに○○がはっきりと口に出せるようなものではなくて、ちょっと悪いことをしたな、と思いながら俺はまた麦茶を口にした。

○○がトイレから戻って程なく、二つのラーメンがテーブルに並ぶ。
なかなか旨い。
○○も「美味しいですね」とニコニコしながら自分のラーメンをすすっている。

俺は、意味を聞いたことを隠してあえて言ってみる。
「こっちも旨いぞ。お前もこの金玉、食べてみるか?」

途端に真っ赤になった○○を見て思わず笑いそうになるのを必死で堪えながら、俺は食事を楽しんだ。

(しばらく俺が意味を知ってることは言わないでおくか)

…そう決めた俺が港を出る前にもう一度、今度はシリウスの皆も連れてそのラーメン屋に入ったことは言うまでもない。
船長やドクターが大声で金玉を注文するのを俺はこっそり笑いながら、○○は真っ赤になりながら見ていた。

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