おやつの時間


とある昼下がり。

「終わったぁ…」

俺は家事を終え、背伸びをしながらリビングへと足を踏み入れた。
ソファに座ろうと思い近づくと、見慣れた茶髪。

「カノ…?」

寝てるのか。
春の日差しを浴びながら、気持ちよさそうな顔をしている。
暖かいとはいえ、少し肌寒い。
風邪を引いてもらっては困る。

「しょうがないな」

俺はひとつ息をついて、近くにあった大きなタオルを手に取り、

「風邪ひくぞ」

彼を起こさぬよう、ゆっくり掛けた。
気持ちよさそうに寝やがって。
ここ最近、ハードな任務だったからな。
猫毛の彼の頭に手を伸ばし、そっと撫でる。
子供のような、かわいい寝顔…。
思わず、頬がゆるんでしまう。

「ん…」

カノの声がいきなり聞こえてきて、俺は驚いて手を引いた。
起きたか…?
恐る恐る顔を覗くと、さっきと同じ表情で寝ていた。
ホッと胸をなでおろす。
その刹那…。

「…つぼみ…」

ドキッと心臓が大きく跳ねた。
それと同時に顔が熱を帯びてきたのを感じた。
不意打ちすぎるだろ…。
てか、どんな夢を見てるんだよ。
人の気も知らないで、幸せそうに寝やがって。
今、この家には誰もいない。
俺とカノの二人だけだ。
今なら…。
俺はゆっくりと顔を近付け…、そっと口付けをした。
触れるだけのそれをして、唇を離した瞬間。

「っ!!」

いきなり誰かに頭を押さえられ、再び唇が重なり合う。
手の力が弱まったところで急いで離れると、目の前にら意地悪な顔をしたカノ。

「おはよう、キド」

俺は声が出ず、口が震えていた。
きっと、顔は茹で蛸のように真っ赤に違いない。

「ねぇ、キドって寝込みを襲うような人だったっけ?」
「なっ!ちがっ…!!」
「はいはい」

カノの顔が段々と近付いてくる。
俺は、動けなかった。
瞬間、優しく重ねられた唇。
それは、段々と深くなってゆく。

「んっ…」

しばらくし、唇が離れると、いつの間にかカノの下敷きになっていた。
これは…、やばい…。

「こうして欲しかったんでしょ?」
「ちがっ…!」
「そーいえば、そろそろおやつの時間だなぁ」
「えっ…」

そう言うと、彼はニコリと笑った。
な、何だよその笑顔…。
俺の体は強張ってしまって動けない。
再び彼の顔がゆっくり近付く。

「いただきます」

彼は耳元で小さく呟いた。





あとがき
はい、駄作ですみません。
文章力がすごくほしいですね。
泣きたいね。
キド、デレさせてみました!
デレたのかわかんね(;´Д`)
さぁ、次は何かこーかなぁ…
ここまで読んでくださって、ありがとうございました(○´∀`○)

2013/07/02 桜音

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