「侑士、そろそろ誕生日だよね」
「ああせやな、よう覚えとったなぁ」
「当たり前じゃない。一応彼氏なんだから」
「一応かぁ。ショックやなぁ」
「それで、プレゼント、何が欲しい?」
「んー……物やなくてもええか?」
「いいけど、常識の範囲内でお願いね」
「当たり前やん。俺が自分に無理させるわけないやろ」
「それで、何が欲しいの?」
「俺の欲しいもの……それは他でもない、自分や!」
「えっ、私?」
「そや。それさえ手に入れば俺はなんもいらんで」
「………侑士って馬鹿なの?」
「うっ……そないきっぱり言わんでも……」
「私はとっくに侑士のものじゃない」
「えっ」


忍足侑士が求めるプレゼント
(常識の範囲内って自分で言うてたのに……っ反則や……)