「おい、話がある」
「何よ跡部この忙しい昼食時に。でもまあ、3分間だけなら私の時間を割いてあげても良いわ」
「偉そうだな……。まあいい。この俺様が直々にデートに誘ってやろうと思ってな」
「え?デート?」
「ああ。驚いたか?当然か。この俺様とデートできるなんざこの世に限られた人数しかいねえだろうからな。お前は記念すべき一人目にしてやるぜ」
「ふうん。一人目ってことは二人目の予定もあるのかしら」
「そっ、それは言葉のあやというやつだ…!それよりも、どうだ?お前が今まで味わったことのない優雅で耽美な時間を与えてやると言っているんだ。そうだな…まずは順当に映画でも見に行くか。もちろん貸し切りだ。その後は女どもがこぞって行きたがる有名カフェを貸し切りで…(中略)…さらに夜はホテルのレストランを貸し切……」
「待って。もう3分経ったわ」
パチンッ
「………何をしてる」
「カップ麺が伸びちゃうから跡部、もう喋らないで」
「(俺様よりその庶民丸出しの麺類を優先するだと……!?)」


跡部景吾と3分間の使い道
(なるほど、3分間というのはその麺類が食べられるようになる時間ってわけね!畜生!)