※旧拍手お礼夢



「亮、大好き」


私はあなたにとってどんな存在ですか?
大好きと言うと、照れたような顔ではにかんでくれるあなた。
そして、同じように「俺も好きだ」と答えてくれる。
きっと……私が想っているのと同じくらい、あなたは私の事を大切に想ってくれている。
だけどね、私はもっと…我儘なことを考えているの。
私は、あなたにとって当たり前の存在になりたい。


「どうしたんだよ、急に」
「んー…言いたくなったから」


空に太陽が輝いているように。
夜には月が煌めくように。
あなたの隣には私がいる。
そんな、当り前になれる二人になりたい。


「ったく…変な奴」
「ふふ、そんな私でも好きでいてくれるでしょ?」
「当たり前だ」


小首を傾げて言うと、あなたは迷いもなく答えてくれた。
当たり前……きっと…そんな言葉が現実になるのも遠くはない。
私は嬉しくなってまた笑った。


「なんだよ、今日は随分とご機嫌だな」
「うん。私はね…今、すごく幸せなの」
「へえ?どうしてだ?」
「きっと…亮が隣に居てくれるからかな」
「なっ…」
「だから私、毎日幸せだよ」


そう言いながら、亮の肩に頭を乗せる。
亮の香り…あたたかさが伝わってきて気持ちがいい。
それにすごく幸せな気分になる。


「……お前、本当に今日おかしいぞ」
「そうかな」
「ああ。妙に甘えやがって…」


それは亮が甘やかすから。…って言おうと思ったけど止めた。
そう言うと亮は拗ねると思うし。
今は、珍しく亮から繋いできた手のぬくもりを感じようと思った。
私も亮の大きな手を握り返す。


「ねえ、亮」
「ん?」
「明日も、明後日も……10年後も…ずっと、私の傍に居てね」
「………はは」


私は真剣に言ったつもりなのに…亮は隣で小さく笑った。
不思議に思って亮の顔を見ると、私の大好きな笑顔を浮かべて、


「それって、プロポーズかよ」
「うん……悪い?」
「いや、でも…言うなら俺の方だろ」
「言ってくれるの?」
「その時が来たらな」


はぐらかした……。でも、いいや。
私はもう一度亮の肩に頭を乗せる。
そして、真っ赤になっていた亮の耳を思い出して笑った。
今はそう言ってくれるだけで充分だよ。
でもね、いつかその言葉が誓いに変わる時まで。
私はあなたから離れない。離れたくないよ。
私があなたを愛する限り。
あなたが私を愛してくれる限り。
当たり前≠フ夢を……私はずっと、願っているから。





二人に永遠あれ
(いつか、あなたの当たり前になれる日まで)