※狂愛 俺はきみを愛しているよ。 もちろん、すみずみまでね。 飴玉みたいに綺麗で大きな瞳とか。 蜜でコーティングされたような艶のある髪の毛とか。 マシュマロみたいに柔らかくて、ほんのり桃色の唇とか。 絡ませると水飴みたいに甘い蜜を共有できる舌とか。 ぎゅっと力を入れると豆腐のようにすぐ砕けてしまいそうな首筋とか。 白くて細くて…つい甘噛みしたくなっちゃう指とか。 ぺろりと舐めるとびくっと動く可愛い脇腹とか。 真白で赤い血がよく映える…甘いグミのような弾力のある太腿とか。 しなやかで…思い切り舐め回してしまいたくなる四肢とか。 とろけるような舌触りと濃厚な香りを醸し出す脳みそとか。 どくどくと、きみが生きていたことを教えてくれる心臓とか。 まるで果物みたいに色々な形で俺を誘う内臓とか。 真っ赤な…きみだけの香ばしい匂いのする血液とか。 きみの肌よりも白く…何度もキスしたくなる骨とか。 全てが俺の中にとろける時。 きっと、俺は満腹感でいっぱいになる。 それはもう…頭がおかしくなるくらいに。 なんて素晴らしく…甘美なことだろう。 きみも嬉しいよね?ようやく、俺と一つになれるんだから。 ――ああ、考えていたらお腹空いてきちゃった。 愛しいきみのためだから。ひとつひとつ、丁寧に愛さないとね。 さて、どこからきみを、食(あい)そうかな。 盲信カニバリズム (もう少し、もう少しできみと一つになることができるよ) |