※旧拍手お礼夢



「あ〜……良い天気」


何時の間にか私は屋上に行くのが日課になった。
そしてフェンスに背を任せて空を眺める。
今日は雲がちらちらを姿を見せている、私が一番好きな天気だ。
それを何も考えずにぼーっと見つめるのが好きな私。
……え?年寄り臭い?ほっといて。


「ん〜……くかー……」


それも、この人の所為なんだから。
私の膝を枕にして気持ちよさそうに眠っているこの人。
金髪の髪が風で揺れる。
そして髪が頬を擽り、むにゃむにゃと頬を擦る。
そんな姿を上から見下ろすと、とても心が落ち着く。
というか、可愛いと思ってしまう。


「ん………、」
「起きた?ジロー」


何時からこれが当たり前になったかは知らない。
でも、今はこれが私の楽しみであり、癒しとなっている。


「うん……おはよ、」
「おはよう……て言っても、今はもうお昼よ」


丁度日差しが心地よい。
私もジローにつられて眠ってしまいそうだった。
それでもジローの寝顔を見ると不思議とそちらに見惚れてしまう。


「あはは、眠ってたら判らないC…」
「ふふ、私も忘れてた」
「君と居ると、時間なんて気にならないよ」


ジローは身体を起こす。
私はそれがちょっと名残惜しかったけど、黙ってジローの行動を見つめた。
一瞬伸びをしたジローは、私へと身体を向き直す。


「ねえ、」
「ん?なに?」

「今日も大好きだよ」





気付けばいつも傍らに
(そう、その言葉も)(傍に居たら当たり前になっていた)