「………で、どうしたんだよ、それ」


それとか言わないで亮ちゃん!


「ああ、捕まえたから縛った」


景ちんも当たり前のように答えないで!


「……未永先輩」


溜息交じりで私を見るピヨ。
私だって好きで捕まって望んで縛られてるわけじゃないのよ。


「いや、Mな未永先輩ならありそうです」


チョタぁああぁあああっ!
やめて!Mという新たなレッテルを私に貼らないで!


「「「否定しないんだね(ですね)」」」


何故か複数の声が聞こえた。
おかしいな、姿は見えないのに。


「で、俺たちはどれだけ終わってないんだ」


つっこめる気力の持ち主は居ないようで。
私もだけどね……。


「俺は終わっとるで」
「俺もです」
「ウス」
「俺も終わってます」
「まぁ、俺様は当然だな。……他は?」
「「「…………」」」


黙ってるのは私の仲間よねっ!


「………えっと、あと少し…」
「あー……あと、半分……いや、3分の2……うん」
「…………zZZ」
「ジロー、てめえは寝るんじゃねえ」
「んぁ?……あ、ごめん……。えっと……何の話だっけ?」
「宿題はどれだけ終わってるかだ」
「あー宿題ね!俺ね、俺ね、丸井くんと一緒にやったんだー!」
「そうか。終わったのか?」
「あと、読書感想文だけー。眠くなるC〜……」
「……まぁ、優秀だな」


………皆仲間じゃないっ!?
手を付けてないのは私だけっ!?


「……はぁ、2年は優秀なんだがな」


全くだよ!
どうしてなのかな……。


「3年がこうだからです」
「ピヨっ!」


はっきりきっぱりと言うから私、傷ついちゃった。


「そんなのいつものことじゃないですか」


………うん、そうだったね!


「じゃ、これから始める」
「「「ええーっ!!」」」
「……と言いたいところだが、今日はもう時間がねえ。誰かの所為でな」


わ、最後思い切り睨まれちゃった。


「明日から夜はここで勉強をする。あと1週間で絶対に終わらせるんだぞ」
「しつもーん!」
「何だ眼鏡」
「眼鏡て…っ!終わっとる俺らはどうするんや?」
「終わってないやつに教えてやれ。それぞれ得意分野があるだろ」
「了解やー」
「それと、ちゃんと部活でも手は抜くなよ」
「は〜〜〜い……」


あー憂鬱……。
これから、地獄の1週間が始まりそう……。


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