それぞれの気持ちは……

変わりゆく……―――





跡部side



何で…何でお前は甘えようとしねぇ。

何事にも我慢しているような無表情。
本音では無い言葉。
素を表せない態度。

…俺が救ってやる…。
絶対、俺がお前を救ってやる……―――





忍足side



何なんや…ほんま。
話せば話すほど、わけ分からんわ。

過去に何かあって、お前を苦しめとんのか?
初めは興味本位やったけど、今ではほんま知りたい思うとる。

なあ…お前のほんまの声、聞かせてや……――ー





向日side



俺よ…初めは何で嫌われてるのか、分からなかった。
でも、分かった気がする。
何事にも面倒臭そうに、人を見下してるからだ。

…でも、それには何かわけがありそうで、
多分、俺が想像も出来ない事なんだと思う。
何でかな…気になるんだよ…。
俺にだって何か出来るかもしれない。

だから…お前の事を教えてくれよ……―――





宍戸side



あいつの事は元々好かねぇ奴だと思ってた。
何事にも興味を示さない座った眼。
全てを見透かしたような眼差し。
そこが…苦手なのかもしれねぇ。

でも…何か、知れば…。
お前の過去の事を、少しでも知れたら。
お前の存在が変わるかもしれねぇんだ。

…気になんだよ…なあ、何があったんだよ……―――





芥川side



初めて見た時から、そこら辺の人とは何か違う感じがしたんだ。
咲乱は…他の奴よりずっと綺麗。
実は、屋上で何回も見た事あんだけど…
いつも寂しそうに空を見てるんだ。

俺は、咲乱の笑顔が見たい。
……俺が、咲乱の笑顔取り戻してみせるからさ……―――





鳳side



やっぱり、貴女はいい人だと思います。
『自分の為』という発言をしているけど、
本当は『俺達の為』に自分に近づくなと言ってるんだと思います。

それは、本音ではありませんね?
強がってるだけなんですね?
時には、人に弱い部分を見せていいんです。

俺は…本当の貴女を見たいんです……―――





日吉side



貴女が何を考えているか、全く分からない。
自分の事に全く感心が無い。
そして、中途半端な言葉を残して去る。

…本当は、気づいて欲しいんじゃないんですか?
自分の弱さに、自分の考えている事に。
……やっぱり、気になりますよ。

だから、話してください……―――





それぞれの想いは、

いずれ一丸となる……―――