心理テスト後半戦が始まります。


「せやな、じゃあ次。お、おもろそうなんあるやん。これは野郎どもも答えてな。パーティーでビンゴゲーム。あと一つでビンゴです。さて、その数字は?100まででな」
「う〜ん……どうしようかなぁ〜」


麻燐ちゃん、迷ってます。


「俺らも答えるのか?あー…そうだな…じゃ俺は65!」
「岳人は65か……へぇ」

「じゃあ俺は30」
「宍戸は30……まぁ、妥当やな」
「?」


忍足は少しにやつきながら本を見る。


「俺は50で」
「お!鳳は50か…ちいとばかし意外やけど、まぁ、そんくらいやろな」
「うわあ、思ってたよりイラっときますね」
「お、お遊びやん……」


そのにやつき顔に鳳がにこにこ顔でさらっと言う。
どうどうと忍足は鳳を落ち着かせます。


「俺様は90だな」
「ほぉ……跡部は、やっぱり、て感じやな」
「アーン?何がだ」

「ま、気にしんとき。日吉は?」
「…40で」
「お、今度は控えめやんなぁ、日吉は」
「(何だかさっきから忍足さんが凄くにやついているしな…)」


空気を察した日吉。さすがです。


「樺地は?」
「…10…です」
「うん、樺地はそんくらいや」
「……?」

「じゃあじゃあ、俺は99だC〜!」
「!?きゅ、99…」


忍足が少し驚く。
ていうか、また99……。何かこだわりでもあるのでしょうか。


「……ジロー……」


忍足は何とも言えない複雑双な表情で呟いた。
何がしたいんですかね、忍足は。


「ほな、最後…麻燐ちゃんは?」
「ん〜とねぇ……1!」
「!?…これはまた…当たり、なんやろな……うん」


忍足、一人で納得しています。


「で、結果は何なんだ?」
「結果はなぁ、その数字が自分のエッチ度や」
「「「………」」」


皆さんが何故無言なのか?
それは、やはり当たっているからなのでしょうか。
それとも、そんな心理テストを出した忍足への態度なのでしょうか。
答えは勿論両方です。


「じゃあ俺99%ー?」
「そういうことやな」
「A〜?俺そんなにエッチじゃないC〜」
「そ、そうだよな、ジローがそんなわけねぇよな!」


向日が結果にケチをつけてます。
結果が気に入らないのでしょうか?
自分が65%と高めなのを覆したいのかもしれませんね。


「ふん、当たんねーんじゃねぇのか?そのテスト」


跡部まで腕を組んでケチをつけます。


「むっ、景ちゃん先輩!そのテストは当たるんだよ〜!」


麻燐、抗議をします。
自分が持ってきた本なので、そう信じているようです。純粋ですね。


「「「………」」」


そういえば麻燐は1%だった……。
やっぱり合ってるんじゃないのかと思う皆であった。


「……ま、そうかもしれへんな。何にせよ、楽しかったわ」
「うん!心理テスト楽しいよね〜」
「そうだね〜、楽しE〜!」


麻燐が楽しそうだからか、それに乗っかる芥川。
相変わらず世渡り上手というか麻燐に甘いというか。


「……あのよ」


突然溜息を吐きながら、口を開く宍戸。


「ん?なぁに?」
「……さっきから、窓に居るあれって…」


宍戸が窓を指差す。
それにつられて皆も窓を見た。


「「「……………」」」
「あ!太郎ちゃんだ〜!」
「麻燐ちゃ〜ん!」
「「「監督っ!?」」」


そう、43……もとい、榊監督であった。


「って待て。麻燐、監督と仲良いのかよ?」


向日が麻燐に聞く。
榊からはいつものこととして、まさかの麻燐も名前呼びでしたからね。


「うん!校舎で迷っているとね、よく案内してくれるの〜!」
「あれから大丈夫か?麻燐」
「「「(……43の野郎っ!!)」」」


無邪気に麻燐が手を振るのに答える榊。
馴れ馴れしいその態度に、皆さん心の中で思いっきり叫んだ。


「(ビクッ)」


少しだけ、榊の背中に悪寒が走りました。


「……それより、何で窓なんかにへばりついとったんですか?」


忍足が最初の疑問に戻す。


「……う…だから…」
「「「は?」」」
「楽しそう…だったから…」


少し俯き加減でもじもじ言う榊は、とてもキモかった。
榊の存在に気付かなければよかったと、その場に居る麻燐以外の心の中がシンクロした瞬間だった。


「太郎ちゃんも心理テストやりたかったの?」


麻燐が問うと榊は、こくんと頷いた。


「「「(だめだ…マジでキモイ…)」」」


麻燐に対する態度が明らかに違い、思い切り引いた。


「じゃあー太郎ちゃんにも心理……「「「さぁて」」」


麻燐の言葉を皆さんが一斉に遮る。


「麻燐ちゃん、もうこんな時間や。帰ろか」
「そうだぜ!帰ろうぜ〜」
「俺様が車で送ってやる」
「ほんと!?わぁ、皆で一緒に帰るの?やったー!行こ行こー!」
「よし、それなら行くぜ」

「え、ちょっ、待っ……」

「麻燐、早く行くぞ」
「麻燐ちゃん、荷物持ってあげるよ」
「ありがとー!」

「わ、私は……」

「ばいばーい!榊監督〜〜?」
「……!?」


芥川の手によって、榊は追及を諦めました。
監督すら逆らえない芥川の威圧とは……。


「?あれ?太郎ちゃんどうしたの?」
「アーン?あんな奴放っとけよ」
「せや、ほら、行こか」
「うん!」


麻燐にあっさり見捨てられ、芥川に脅された、少しだけ可哀想な榊太郎(43)であった。



その後、麻燐は無事(?)に跡部の車で送られました。





心理テスト 後編
(逝ってヨシ!なんつって!by芥川)