誰か、この気持ちを何と名づけたら良いのか教えてください。
私は…彼女のことをとても愛していたんです。
心から、彼女の隅々まで全て愛おしいと思えていたんです。
きっとそれは、愛情≠ニいう気持ちだったはずです。
それが…一体どうしたんでしょう。
彼女を愛おしいと思うと同時に、憎らしいと思うようになってしまったんです。
守りたいと思うのに、壊してしまいたいと思ってしまうんです。
笑顔が素敵で可愛らしいと思うのに、泣き顔も堪らなく愛おしく感じるんです。
口付けをしたいと思っているのに、唇を噛み千切ってしまいたくなるんです。
これは一体何故なのでしょう?
私は彼女を、世界で1番愛しているというのに。
今ではこの矛盾が私を苦しめているんです。
どうして、愛しているのに苦しい気持ちになってしまうのでしょうか。
今、隣で私を見て微笑んでくれている大切な彼女。
今にもめちゃくちゃにして…その愛らしい表情とは違った顔が見たいと思うのは。
異常なことなのでしょうか?
私には分かりません。
でもきっと。
彼女を傷つけたいと思ってしまうのも。
声が枯れるまで泣かせたいと思ってしまうのも。
何も考えられなくなるくらい狂わせてしまいたいと思ってしまうのも。
私の愛情≠フ一つなのでしょうね。
彼女の微笑に、私も同じように応えると少し恥じらう彼女。
……でも、大丈夫です。
私たちには、まだまだ時間はたっぷりありますから。
ゆっくりゆっくり……私なりの愛情≠彼女に注ぐことにしましょう。
この気持ちには名前などないのでしょう。
言葉で言い表すには…難しいこの気持ち。

それでも私は、彼女を愛していますから。





この気持ちの名前を教えてください。

そっと、愛していると言うと。
彼女は頬を赤く染めて喜んでくれる。
だからきっと…彼女は私のどんな愛でも受け止めてくれる。
そう信じていますよ。
例え嫌がっても、
逃がしたりは決してしませんけど、ね。