「お前は俺を許してくれるか?」

恋なんて初めてで。
人を初めて愛して。
心臓が潰れるくらいお前が好きで。
泣きたくなるくらいお前が好きで。
他の物全部どうでもいいくらいお前が好きで。
お前に恋した俺を。

「もし、許してくれるなら――――――」

その無垢な瞳で微笑んでくれ。
小さな白い手で俺に触れてくれ。
もう一度抱き締めてくれ。
もう一度…強く、強く。
二度と離れないくらい強く。
愛してくれ。

「なぁ……返事をしてくれ、」

そんなのは無理だって分かってる。
だが、最後にこの俺の問いの答えが欲しい。
……それは流石に我儘すぎるか?
それでも返事が欲しい。
お願いだ。
答えてくれ。
俺をお前の答えに導いてくれ。
俺が全部悪いのは分かってる。
俺が間違いを犯したことは分かってる。
それでも答えが欲しい。
お願いだ……俺に返事をしてくれ。

俺に。

お前を殺してしまった、俺に。





お前の声が聞けるまで、
 俺はずっと待ってるから。


ごめんな、ごめんな……
(震える手で動かないお前を抱き締めた)