▼ 君のスイッチが解らない


その時、俺は教室に忘れ物をして、大変急いでいた。



次は移動なのに!!



どれ位、急いでいたかと言うと、曲がり角で一時停止を怠る程、急いでいた。



「っぶふお!!」

「っどうふ!!」



そして、『何時の時代の少女漫画だ!』よろしく、曲がり角で人とぶつかった……そう、よりにもよって、¨あの生徒会長様¨に。



「あ、あの、すみません……俺、急いでて……その…………」



しどろもどろになりつつ、必死に謝罪をするが、会長からの返事は無い。
互いに床へ尻を着いたまま…………正面からビシバシ感じる会長の視線に、胃がキリキリする。
この状況は、もの凄くデジャヴ。



「その、本当にすみま「おい、お前……忘れ物、したのか?……忘れ物して、急いでいたから飛び出して来たのか?」

「……………………はい。」



質問の意図は分からないが、この後の展開は何となく想像がつく。



「どぅふっww運命の相手w再びw!!ww完全にお前はw俺の嫁wwどぅふどぅふっww」



………………あぁ、やっぱり。



俺は軽く目眩がした。
何度も頭を振り、今聞こえて来た言葉と、大量の草(w)を排除する。
しかし、以前と変わらず、『ぶふっwwどぅふっww』と、会長から謎の笑い声?が聞こえる…………表情は見慣れた俺様スマイルで。



「よしw俺様が保健室へ運んでやるww勿論w姫w抱wきwでwぶふっw転んだ嫁への優しさ無限大ww」

「っえ、あ、ちょっ!!」

「予想外の重さキターーwwwちょww持ち上がらないwwww漫画の世界は軽w々wなwのwにw現実辛ァアアwwwwぶふおww」

「……あ、あの、会長……い、急がないと……次に遅れますよ?」



怖い、本当に怖い。
1度経験したけど、この会長は……何かが怖い。



兎に角、今の状況をどうにかしたくて、会長に声をかける。
すると謎の笑いと草(w)は、ピタリと止んだ。



「チッ……テメェが重てぇから!!オラッ、立てるか?立てるならサッサと行くぞ。」

「す、すみません!!」



急に普段の会長に戻ったこの人は、俺の手を引っ張り立たせてくれた。
相変わらず、切り替えが早い。



「会長、もう大丈夫ですから手を「ww嫁の手小さっwwww体格立派なDKのくせにwwwwぶふおwwぶふつwwwwwww逆に萌えるおwwww」



気付いたら、会長は再び、大量の草(w)を生やしていた。
結局……………………………………



君のスイッチは解らない。



END



11.0321
『君のスイッチが解らない』で再びドン引く通行人Aと言うリクエストを頂き、真っ先に浮かんだのがコノ、姫抱き→持ち上がらないwwwwネタでした!!(^^)
個人的には書いてて楽しかったです(笑)
ぼたん様、素敵なリクエスト、有り難うございました^○^
 
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