脳味噌にセミが住んでいる、じくジクじくと終わらない夏を阿片のやうに囁き続けていてそう云えば夏はイロンナモノが熔けていた。

恋はしない主義だったけどだからと云うて代わりになる安っぽい玩具なんて持ち合わせはていなかった、ただタダどろりと腐ってイくだけで何処にもソンザイしないのが気だるいと共にひどく快楽を求めて睡眠(永久)への到達を渇望する。シアワセの定義とフツウの意味が良く解らなかった(、けれど自分がフツウでない事は判っているのだから憐れアワレ極まりナイ)

紅茶に砂糖を入れるコトは蚊を潰す亊にとても良く似ていた、と誰かが言うけど甘い紅茶が嫌いな自分にはナニが当たり前なのかワカラナイ、どちらかと謂えば放った氷が水溜まりになる方が近いと思う。
何かがカタチを亡くしてイク過程をただ記録を取る訳でもなく眺めているのが好きだったからかトモダチは余り居なくてけれどまァそんなのはどうでも良かったのだ(楽を良しとする思考に集団行動は酷なハナシでしかない。)

脳味噌の蝉が泣き止まない。

例えば、例えば五年後に今日の記憶はきっと亡い、あんなにも愛しかった筈のスベテが零へと融解して消えるから私は今日も爪を噛む。残らないのが嫌だったけれど残る程の何かがデキル程の努力などしていない嗚呼もう面倒だなア、
(とけちまいたい)



夏までもが熔けようとシテイタ、気付けば阿片は囁きを病めて蝉は道端で凍んで居る。烏は哭いてないけどそろそろ還ろうか。

(とけやすい、)



しばし待て、ありがとう。




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