喉元で牛が鳴いている。もちろん比喩でございます。悩みの種は長官からいただいたプレゼント。口紅だったのです。真っ赤なルージュはおそらく私には似合わない。はず。彼はどうしてこんなものをくれたのでしょうか。カリファさんは「口紅をプレゼントされたらそれはキスで返せって意味なのよ」と静かに笑ってみせた。カリファさんのような女性にこそこの口紅が映えるのだろうと思います。とりあえずお礼を言わなくては。ああでもキス、うううんん。あ、ちょうど長官が歩いている。ここはチャンスです!

「あの、長官!」





喉元で牛が鳴いている。もちろん比喩だヴァーカ。悩みの種は上司、しかも男性からいただいたプレゼント。まさかの口紅だったのだ。真っ赤なルージュはおそらくおれには似合わない。似合ってたまるか。彼はどうしてこんなものをくれたのか。カリファは「口紅をプレゼントされたらそれはキスで返せって意味なんですよ長官」と静かに笑ってみせた。カリファのような女性にこそこの口紅が映えるのだろうと思う。いやいやそんなことより鳥肌が立ってしょうがないし吐き気も増すばかりだ。なんとしてでも早くこれを片付けねば。あ、ちょうどあそこに女が歩いているな。ここはチャンス!

「おい、そこのお前!」



250601 改変:250702
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