「前から馬鹿だとは思ってたが、こんな救いようのない馬鹿だったとはな」

「その馬鹿を馬鹿にしにくるくらい暇なら仕事増やそうか?」

「ハッ、そんなん言ってられる状態じゃねぇだろ」

「まぁ確かにちょっとボロボロでいろんなところから血が出てるけど」

「それがちょっとって量かよ。早く医療班に見てもらえ」

「えっなに、心配してくれてるの?」

「そんなわけねぇだろ。テメェは俺が殺す。ここで死なれちゃ困るだけだ」

「あは、じゃあここで殺しちゃえばいいのに。今ならすぐ死ぬよ」

「抵抗できねぇ奴殺してもおもしろくもなんともねぇよ。抵抗されんのがいいんだろ」

「悪趣味」

「なんとでも」

「…なぁ、XANXUSも俺が殺していい?」

「テメェが先に死ななきゃな」





(だから、俺が殺すそのときまで、テメェは笑ってろ。)

(それなら、俺を殺すそのときまで、お前は生きていて。)




【三谷希】
top
「#オメガバース」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -