ささやかな永遠 【仁王×ブン太】
本日の誕生日には両手で抱えきれないほどのプレゼントを貰った。プレゼントの中身は主にお菓子の類で、色々な種類のパンケーキやらクッキーを紙袋一杯に詰めて入りきらない分は学生鞄に突っ込んだ。
何人かの女の子からはプレゼントの渡し際に告白をされた。ブン太はプレゼントは受け取ったけれど、その気持ちを受けとることはなかった。理由は言うまでもない、ブン太には既に恋人がいるからである。
「ようさんもらったのぅ」
「少しぐらいならわけてやってもいいぜ」
「んー……じゃあこれちょーだい」
仁王が指差したのはお菓子の山ではなくて、その隣に積んであった手紙の方だった。
「これ?」
「そう、それじゃ」
ブン太は首を傾げながら手紙の束を仁王に手渡す。仁王は受け取るなりその束を半分に折った。
薄々感づいてはいたが、ブン太が静止の声を発する前にびりりと音を立てて手紙たちは仁王の手によって破かれてしまった。うまく破けなかったものも仁王は床から拾い上げて、びりびりと破っていく。
「人がもらった手紙普通破くか?」
「ブンちゃんに好きいうていいんは俺だけやき」
「素直に嫉妬してるって言えばいいだろぃ」
「……プリ」
そういえばまだ聞いてないんだけど、とブン太が頬を軽く膨らませながら仁王をちらりと見ると、わかっとるよ、と言って仁王はブン太を抱き寄せた。
「誕生日おめでと、ブンちゃん」
「……プレゼントは?」
「雅治くんの隣に一生いられる権利でどうじゃ?」
ブン太がはにかめば仁王もつられて笑みをこぼす。
「ずっと一緒におってな」
「あたりまえ、だろぃ」
End.
title by 休憩
【コメント】
ブンちゃん誕生日おめでとう!可愛いブンちゃんもかっこいいブンちゃんも、ブンちゃんのすべてが大好きです。
並びに丸井ブン太受けサーチ様、十周年おめでとうございます……!これからもよろしくお願いします。
最後になりますが、この度はこのような素敵な企画に参加させていただいて本当にありがとうございました!
HN:相楽藤丸 様
HP:
SEVENTEEN
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