「結衣先生!おはようございます!」

「おはようございやす」

「おはようございます」

「あ、おはよう」


今日も近藤君、土方君、沖田君が保健室にやってきた。今回近藤君はそんなに大きな怪我はせずに済んだそうで、簡単な処置だった。


「昨日は無事に帰れましたか?」

「え?あ、うん。ありがとうね」


そうだ、昨日は土方君に助けてもらったんだよね。恥ずかしいところを見られてしまったけどあれは仕方ない。


「昨日?なんかあったんですかィ?」

「…大したことじゃねェよ」

「まさかトシ、結衣先生とあんなことやこんなことを!」

「違ェよ!なんでそうなるんだ!」

「あ、ははは……」


変な方向に話が曲がりかけた。だけど、昨日起きたことを生徒で近藤君と沖田君に話すのは一応教師なわけだからまずいよね。まあ、土方君は居合わせてしまったから仕方ないけども。


「なんでィ、土方さんと結衣先生だけの秘密ってことはやっぱり……」

「ち、違うってば!」

「なんでてめェらはすぐそっちの方向に持っていくんだよ!」

「じゃあ何があったんですかィ?」

「「…………」」


なんて説明すればいいんだろうと思いここはフォローが上手いと噂の土方君を見て助けを求めてみる。


「…アレだよ、アレ」

「アレじゃ分かんねェぞ、トシ」

「…………」


やっぱりダメだった。おかしいな、誰かが確かにフォローが上手いと言ってたのに。


「結衣先生、どうなんです?」

「う…あの…その…」

「柚木先生」

「え、」


もう言っちゃってもいいかもと思った矢先、土方君が私の手首を掴む。


「逃げるが勝ち、だ」


土方君はニヤリと沖田君と近藤君に不敵な笑みを向けてそう言ったかと思えば私を連れて走り出す。


「ひ、土方君?」

「ちッ、待て土方コノヤロー!」


沖田君と近藤君も追いかけてくる。
というかこれって…


「土方君、逆に変な誤解受けるんじゃ…」

「……その場凌ぎだったんで…」


まあ、仕方ない。とりあえずあの状況を切り抜けられただけでも良かったと思っておこう。

結局、2対2の追いかけっこは授業が始まる直前まで続いた。






gdgdですみません…

20120518

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