You Copy?



※破廉恥



「…三成、雪子の胸の大きさはいかがであった」

「ぶはっ!!!!!!」



雪子様の兄上…秀吉さまのお部屋で茶を飲んでいると、ふと思い出したように刑部が問うてきた

それはもう「今日の夕食は何だったか」と問うようにさらりと。私は飲んでいた茶を勢いよく吹き出した



「な、ななな…げほっ、なに、わ、わた、…げほっ、ごほっ!!!!!」

「むせるかどもるか、どちらかにせよ」

「貴様が妙な事をほざくからだぁぁぁぁぁっ!!!」



なおも平静で話す刑部。何を突然に、よりにもよって雪子様…の…む、む…!!



「雪子は小さい故、やはり板であったか?」

「刑部ぅぅぅぅっ!!!!!」

「ヒヒッ…なに、単なる興味よ、キョウミ。われはあの場に居らなんだ」

「ぐっ……!!」



あの場…とは、真田幸村と猿飛佐助がこちらに飛ばされてきた時のこと。奴等は雪子様が御一人の際に現れ恐れ多くも雪子様の湯あみ前のお姿を…!!



「ぶらじゃーとやらは何色であった?」

「黒……ハッ!!」

「…ヒッ…し、しかと見ておるでは、ないか…ヒッヒヒッ−…!!」

「ち、ちち違うっ!!!い…今のは思わず答えてしまっただけだっ!!!」

「ヒヒッヒーッヒヒヒッ!!!」

「笑うなぁぁぁぁぁっ!!!!!!」



主君である秀吉さまの妹君…そして現在、この時代で私が何よりも守るべきお方

その方の…あのようなお姿を…私ごときが−…!!



「秀吉さま…この三成、雪子様をお守り通した後…腹を切ります」

「阿呆をぬかす前に湯あみを済ませて参れ」

「…刑部は?」

「われは体調が優れぬ故…今日は構わぬ」

「そうか…」



私は着替えと布を持ち、風呂場へと降りていく

途中、階段で毛利とすれ違ったが奴の髪が濡れていた…先程まで入っていたは奴か



「…ならば、今は空いているだろう」







毎度思うことだが、この時代は便利な物が多い。工夫をこらし日々の生活を楽にするカラクリばかりだ。私たちの世でもあのような風呂ができれば刑部も楽になるかもしれない

そんな事を考えながら湯あみの準備を整える。以前、もしも…の話を伊達政宗らとしたことがあった


雪子様を私たちの世にお連れするならば…やはり便利なカラクリを作るべきなのか


ガラッ


雪子様はか弱いお方…私がお守りするのは当然だとして。何一つの不自由もさせてはならない



「家康を斬首したあかつきには…豊臣の名のもと再び天下を統べてみせます雪子様…!!」

『はい?』

「…………は?」

『…………へ?』



風呂場へと入った瞬間に口にしてしまった独り言。それに澄んだお声の返事が返ってきた

…待て、私は今、雪子様をお呼びしたのだぞ?




「…………雪子様?」

『…………三成?』



そう、私の名を呼ぶ雪子様の声が…すぐ…近く、で?

ギギギと錆び付いた音が鳴るのではという程ぎこちなく、私は顔を僅かに下へ向けた。そこには…



一糸纏わぬ姿で私を見上げる雪子様がいた




『…………』

「…………」

『…………』

「…………」

『…………』

「…………」

『………き…!!』

「申し訳ございませんんんんんんっ!!!!!!」



彼女が悲鳴をあげるよりも先に、私は風呂場から飛び出ようとした!!!…が、しかし

先程の衝撃で思わず落とした布を踏む、という失態を犯し更に体勢を崩した私はそのまま…!!



「ぐっ!!!?」

『きゃぁっ!!!?』










『い、たぁ…!!』

「っ!!!も、申し訳ありません雪子様っ!!!」

『うっ−…!!』

「っ!!!!!!」



体を起こした私の前に広がったのは、風呂場の床とは違う白だった

傷ひとつなく清く美しい白。ただ頬と耳は朱に染まり、ギュッと目を瞑って顔をそらす。晒された首筋と肩と…女子らしい丸みを…お、び…た…




『…み、三成…?』

「…………」

『…………血?』

「…………は?」

『…………』

「…………」

『…………』

「…………」

『…………』

「…………ぐはっ!!!!!!」

『ぎゃぁぁぁぁっ!!!ちょ、え、鼻血っ!!?拭くものっ!!!じゃ…なくて、着るものっ!!?』

「雪子様っわ、私に構わず着物を……ぶはっ!!!!!!」

『三成ぃぃぃぃぃっ!!!!!』







「…三成、雪子がぬしに謝っておったぞ」

「・・・・・」

「いち早く駆けつけたのがわれで一安心よ。真田であればぬしの二の舞、毛利か片倉であれば…ぬしの首が飛んでおったわ」

「…………ぎょ、刑部…」

「?」

「雪子様、は…板、では…ない」

「・・・・・」

ドゴッ

「ぐはっ!!!?」

「いやぁ…手元が滑った、スベッタァ…これ以上ぬしが口をきけば、また手が滑るやもしれぬ」

「…………」

「…………」






20120830
リクエストより
ムッツリワンコな三成が風呂場で鼻血

うちの三成はこんなです


mae tugi

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