呟き集(過去拍手御礼文)


(運営委員さんの呟き)


「ふぅ…今日も無事に終わって良かった。」


お風呂からあがって、自分の部屋に戻れば今日1日の事を振り返る。
あの人と一緒に作業が出来て、少しずつだけど近付く事が出来たかな?

あの人の顔を思い出すと、口元が緩んでしまう。

明日の準備をしながら、机の上の透明のラッピング袋に入ったクッキーを、一つづつ確認する。

みんなの分は、袋の口の部分にはゴールドのリボン。

でも、あの人の分は…ピンクのリボン。

特別って意味を、さりげなく込めて―。


「喜んでくれたら、いいな。」


今日も1日お疲れ様。

明日も頑張りましょうね。







(忍足侑士くんの呟き)



俺が、彼女である静にキスでもしようものなら、「先輩はズルイです」って言って顔中真っ赤にした思ったら、うるうる涙目になっとる姿を見せられる。

何をもってズルイんだか、イマイチわからんけど…とにかくそう言われてしまえばなんも言えへんようになってまう―。

それって卑怯やと思わへん?

ほんでも、ちゃっかりキスして抱きしめて、静の首筋の甘いイイ匂いを堪能するんやけどなっ。

ホンマはキスだけやなくて、その先へ進みたいって思う。


思うには思うんやけど、さすがに静相手やとまだムリやろ…
それこそ強引に自分の欲望をぶつけてしまえば、嫌われてしまうかもしれへん。それだけはアカンやろ。

めちゃくちゃ大切で大好きで、焦って静のはじめてが嫌な思い出になってしまうんは嫌やし。


とりあえず…


静からキス、してくれたら…

嬉しいんやけどなぁ〜。









(桃城武くんの呟き)



家に帰って風呂入ってメシ食って、部屋で今日広瀬から貰ったマフィンの残りを眺めていたら、食べたいはずなのに躊躇して食べられない自分に笑っちまう。

アイツから貰ったってだけでスゲー特別な物のように感じて、食べちまうのが勿体ないとかって…

(…変だよな…)

そう思って袋から一つ取り出してみるけど、どうにも食べられない。

「だぁぁぁ〜っ!何だよっ、わっかんね〜!」

ガシガシと頭をかいてベットに横になる。手に持っていたマフィンをジーッと眺めて、笑ったりテレて顔を赤くしたり、困ったように眉を下げてたり…色んな表情の広瀬の姿を思い出して、おもわずニンマリする。

(ヤベっ…キモチわりぃ…)

こんな俺、誰にも見せらんねぇ〜な、見せらんねぇ〜よ。

明日も、アイツの色んな顔が俺だけに向けられたらいいのに…なっ。








《仁王雅治の呟き》バレンタインバージョン。

*フリリク、仁王×静の娘雅(みやび)ちゃん登場。



「パパ。はい、どうぞっ!」

青い包装紙に白いリボンでラッピングされたそれを、満面の笑みで俺に差し出す娘の雅。

「あぁ、ありがとな。」

わしゃわしゃと頭を撫でてやる。いつもであれば、耳より高く2つに結ばれた髪が崩れるのを嫌って、きゃあきゃあ逃げ回る雅も、今は風呂上がりで髪を下ろしているからか、ぐしゃぐゃになっても嫌がりもせず嬉しそうにニコニコしとる。

「パパのは特別製だって!ママが言ってたよぉ〜。どうして?」

首を傾げて、上目遣いでまた、どうして攻撃を発動させた雅に、今日の俺は満面の笑顔でこう答えた。

「ハハッ、それはじゃなぁ…このチョコは世界中探しても見つからない、たった一つだけの愛情が篭ったチョコだからじゃよ。」

チラリと、キッチンにいる静に視線を向ければ、こちらに顔を向けてニッコリ笑って頷いとった。

その光景を見とった雅が、フフッと笑って、パパとママは仲良しさんですね〜っと、大事にしとるクマのぬいぐるみに話し掛けとる姿を見て、俺の口元も緩んでいた―。










(白石蔵ノ介の呟き)


ふわり。


甘いけどしつこくない、爽やかな香りが鼻を掠めた。作業の手を休めて振り返ればその香りの主である広瀬さんが、部長の南くんと会話しとった。栗色でサラサラの髪。時々、彼女の頭を撫でてやると、とても触り心地の良い髪の毛でもっと触れていたくなる。恥ずかしそうに頬を桜色に染めて、上目使いで俺を見上げる姿になんや俺の心臓がドキドキとうるさいくらいに鳴り響くから、その音が聞こえんようにヘラヘラと話まくってまう。

(こんな自分ありえへんなぁ…)

そんな自分の行動を思い出して自重気味に笑えば、広瀬さんと目が合う。


ふわり。


柔らかくて、綺麗に笑う彼女が「白石さん」って呼ぶ声まで甘くて…その声を何度も聞いていたいと思ってしまう辺り、かなり重症やと思う。



《その想い中毒性あり》

(君の香りも、君の声も俺にとったら媚薬と同じ。)









(切原赤也の呟き)

キョロキョロと周りを見回すけど、探している人物は現れない。


「…広瀬のヤツ、どこ行った?」


俺のせいで広瀬にケガさせるところだった事実が、俺自身の中でやるせない気持ちになっていた。だから…大丈夫だと、笑って答えてくれる広瀬が、気になって心配で仕方がねぇーんだ。


「あれ?切原くん、ボーっとしてどうかした?」


聞き覚えのある声にハッとして振り返れば、広瀬が立っていた。

「…広瀬……い…いたっ!!」

「えっ!?あ、あの…切原くん?」


ガシッと広瀬の肩に手を置いて、ジーっと顔を見つめた。オロオロしながら、真っ赤な顔して動揺している広瀬は、口をパクパクさせてる。


「…ハァ〜〜っ、心配するだろうがよぉ…」


広瀬の肩を掴んだまま、力が抜けたように頭を下げてうなだれれば、不意に俺の髪をサワサワと触れる感触に、ビクリとした。


「…切原くん…?えっと、ごめん、ねっ?」


そう言われて、そのままの姿勢でハハッて笑いながら、「俺こそごめんなっ」て呟いた。

見えないだけで、不安になるんだ。









end




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