ああ、喉が痛い。でもこれもいつものことで酷く痛む喉を抑えながらけほりと勢いよく咳。その途端喉が引き裂かれるような痛みが襲う。しかしこれもいつものこと。
昨日よりだるい体を動かしてベッドの上に放り投げる。まだ熱は出ていないけどきっとじわじわとあがってくるだろう。
こんなのいつものことなのだ。いつもの少し喉の調子が悪化しただけ。こんなもんで休んでたら大変なことになるので学校はやすまない。だがしかし今はFFIが開催していて用意された課題をこなせば出席日数は稼げるというなんとも便利な期間である。私はイナズマジャパンのマネージャーだ。従兄の円堂守に進められてマネージャーになった。一応ついてきてはいるものの急な環境の変化で具合が悪くなってしまった。予選の時も風邪をこじらしてみんなと顔合わせをしていない。
というかみんなが円堂って呼ぶたびに返事をしそうになってしまう。私も円堂なのだ。そんな心配もあるのです

「紫円、大丈夫か?」
『まもる・・・』

コンコンと控えめなノックにどうぞと返せば不安そうな顔をして現れる守。今日も可愛いなぁとか思いながらもへらっと笑ってかえす。

「んー、ちょっと熱があるみたいだな」
『んぅ・・・』

頭がぼーっとする。
だけどなんとか起き上がって守と視線をあわせる。守は不安そうな表情で私の頭を撫でた。

『うー、スポーツドリンクってあったっけ・・・?』
「あ、今切らしてるって秋が言ってた・・・明日の朝には届くらしいんだけど」
『じゃあ買いに行くー・・・』
「えっ・・・」

むくりと起き上がって制服の上に上着を羽織る。守が真っ青な顔をしてだめだ、行くなとか言っているが私あれ無いと困るんだ。

「じゃあ俺も行く!」
『いいよ、だって守疲れてるでしょ』
「俺もタイヤ探しに行きたいし」

な!と言って微笑む守のお言葉に甘えて私は守とスポーツドリンクを買いに行くことにした。




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