「、はぁー!あっちー!」

うわああ円堂監督かっこいいかっこいいかっこいいかっこいいかっこいいかっこいいかっこいい結婚して!
にやける頬にあらぶる私。もうそれはいつもの光景となりつつあって最初は皆びっくりしていたもののもう今は微笑ましい?目で私を見てくれている。まっててねみんな!必ずや円堂監督を私の・・・!

『嫁にする!』
「おい・・・」

顔を引きつらせた剣城君。あれ、なんでそんなに震えているんだろう。あはは、馬鹿だなぁ。もういいからお兄ちゃんのところに行こう

「俺は許さないぞ」
『ええ』

ちくしょう篤志おにいちゃんのケーチケーチ!
ぷくぅっと頬を膨らませて見上げればおにいちゃんはぐっとつまって私の頭に手を伸ばす。このシスコンめ
お兄ちゃんはかっこいい。お兄ちゃんと私は顔が似ている。よく告白されるし顔は悪くないほうだとは思うんだけども・・・!

『監督!』
「おおどうした?」
『好きです!結婚してください!嫁になって!』

こう言ってもきっと笑って流されるんだろうな。円堂監督はキングオブ鈍感だから。
苦笑しながら返事を待つと、円堂監督はぽふんと私の頭を撫でてくしゃくしゃっとした。うわぁ

「あははっ!紫円は面白いな!」
『うえ、あああ!』

くしゃくしゃと大きな手で髪の毛をかきまわされてすごい心臓がうるさい
だって円堂監督が私を・・・!私を撫でている・・・!

『ひどいです!』
「だって、嫁になるのはお前だろ?」

静止。停止。静寂。
蘭丸先輩がぴしりとかたまって神童君がボールを蹴りそこねて転んで天馬君と剣城君と西園君はぶつかってお兄ちゃんは倒れてマネージャーのみなさんは固まって春奈さんはビデオカメラを構えていた。

円堂監督はひょいっと私を抱えてくるくるとまわす
突然のことに思考が追いつかない私と皆


ちゅっと頬に落とされた唇に、私の意識は暗闇に沈んだ



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