好きなんだけどなあ。ぽつりと呟かれた臨也の台詞は俺の奥の奥に入り込んだ。何の気なく吐かれたそれは結構な威力がある。ああくそ、このまま攫ってしまいたい。なんて似合わないこと考えちまった。けれど俺が次に言う台詞で、一気に気分が降下するのはわかりきったことだ。


「―誰を」

「んー?…シズちゃん」

「そうか」

「そう」


これは奇妙な三角形だ。悪戯と怪力と父兄。この3つが織り成す恋愛物語に完結は果たしてあるのだろうか。


END.
シズ←イザ(←)ドタチン