テストまであと2週間に迫った日曜日。前から約束していた通り静雄と門田くんが僕の家にやって来た。二人ともセルティとは面識があるので、セルティがお茶を出しにきてくれたときも普通に挨拶をしていた。ちなみに臨也はここにはいない。アイツは一人で集中して勉強するタイプだからだ。というか臨也は勉強してないかもしれない。だって授業で聞いて覚えるタイプだし。
―というわけで、覚えてる限りの会話(下記にて)


僕「で、静雄はどこがわからないの?」

静「あーと…この因数分解のやりかた」

僕「え、ちょ、因数分解とか中学時代じゃん入試で結構たくさん出たじゃん!」

静「けど高校入って3乗とかの変な公式出てきたじゃねえか」

門「あー、あったな、そんなの」

僕「二人とも覚えてないの?」

静「全く」

門「俺も」

僕「………先が思いやられる」


こんな感じで静雄の勉強を見てるとチャイムが鳴る。出たら臨也がいた。


臨「なにー?勉強教えてもらおうと思ってたのに…誰かいるの?まあ、誰かって言ってもドタチンとかシズちゃんしかいないだろうけど」

僕「まあね。で、勉強?臨也が?」

臨「そう。俺どう頑張っても古典だけは無理なんだよね」

僕「ふーん。まあ僕でいいなら教えてあげるけど…静雄もいるよ?」

臨「空気だと思ってやり過ごす」


そんなわけで臨也参戦。


臨「あ、ドタチンじゃーん。シズちゃんだけかと思ってた」

門「おまえ…何しに来たんだ?」

臨「ちゃんと勉強しにね」

静「くせえよノミ蟲…なんでてめえがここにいるんだ!」

臨「だから言ったじゃん。勉強しに来たんだって」

静「うるせえ!てめえなんか勉強しなくても点取れるだろうが!」


何このシズイザ展開すごく美味しいんだけど……と眼鏡パリーンになりそうになったが、ここは僕の家なので僕は泣く泣く二人を宥めてどうにか4人で勉強することになった。


門「で、静雄は因数分解できないんだって?」

臨「えー?因数分解もできないの?シズちゃんだっsもが、(門田くんに口を押さえられる/←何このドタイザ)」

門「ここは新羅の家だ。今だけは静雄を刺激するようなことを言うのはやめろ(小声)」

静「?」

臨「はいはい、わかったよーと(小声)」

静「……内緒話かよ」


ここで静雄が拗ねる。くっ、そういうところを田中さんとやらに見せてあげればいいのに…!あいにくここには静雄を攻める者はいなくて残念だ。


門「いや、静雄の悪口を言ってるわけじゃないからな」

静「わかってるけどな。…それより、この問題どう解くって?」

臨「そこはこうやってああやって……」

静「ほー。……ってノミ蟲かよ!」

臨「俺が教えちゃ駄目?」

静「当たり前だろ」

臨「何でー?」

静「何でってそりゃ、あの、」


シズイザターンktkr!この後なにやら二人は話しこんでいたので僕と門田くんは違うところでお勉強。もちろん耳の神経だけはシズイザに集中。当たり前である。


(→続く)