昔から愛と狂気は紙一重だと言われてきた。
俺もそれは賛成だ。愛と憎しみとも言うけど。とにかく、人を愛することの反対は、人を憎んで憎んで憎みまくることだと思う。そしてそれは、常に表裏一体の存在だと。


「ねえシズちゃん、俺の言いたいことわか―・・」


間一髪で、シズちゃんが飛ばしたポストを避ける。
危ない危ない。シズちゃんはせっかちだ。
せっかちなシズちゃんのために、今度は早口で再度質問をぶつける。


「その単細胞じゃ無理かもしれないけど、俺の言いたいことわかった?」

「わかりたくもねえ」

「残念。まあ、遠くない未来、シズちゃんはその身を以ってわかる日がくると思うよ」


何か言いたげなシズちゃんが、新しくガードレールを引っこ抜く前に俺は退散するとしよう。
いつかシズちゃんが俺を愛す日を想像しながら。


END.
シズイザ難しい。臨也をもっとうざく書きたい。でも可愛い臨也だって大好きです。