「…なんだよアホギャモン」

「なぁんだバカイトかよ」

俺はギャモンを見上げ睨み付ける。すると負けじとギャモンも睨み返す。これがいつもの俺と奴のお決まりだ。

「悪いなぁカイト、ちっさくて見えなかったぜ」

「はあー?お前のその目は何のためについてんだよ節穴か」

「なんだとぉ?」

「なんだよ?」

これもお決まり。いつもいつも俺たちは出会えば口喧嘩から始まる。食堂の真ん中であっても気にせずに他の生徒が俺たちを遠巻きにして見やる中、互いの額がひっつくか付かないかという距離で騒ぎ立てる。


どうする?
「こうなったらいつもので勝負だ!」
 とお決まりの早食い対決に持ち込む。
「くっだらねぇ」
 意表をついて引いてみる。