▼confidence2



※やっぱり雰囲気R15?



あれから、いいところで呼びだされて話は途切れた。俺達3人は出された朝食を食べて、アッシュとルークは服を合わせて、俺はそれを眺めた。二人は細くて、筋肉なんて無くて、関節が太く見えた。色白なのに処々に消え消らない痣があったり、胸の頂点はあかかった。男にしては。子供の体なんてかなり見ていないから、子供はみんなそうなのかも知れないが、わからなかった。
二人のサイズは頭から足まで同じだったらしい。双子にしても、普通に考えて有り得ないらしい。それだから鏡のように思ったのだろうか。双子の外見で違うのは利き手と、髪の分け目だけ。向かい合うと正に鏡だ。
俺の考えなんか無視して時間は廻る、廻る。時間は既に10時。双子の採寸は終わり、俺は仕事を後回し。さっきの話が気になって、仕事なんて明日でも、明後日でもよかった。そもそも貯める性分で無いから一日しなくたって困らない。

「話してくれないか」

「……」
「駄目なのアッシュ?ガイいーやつだよ?」
「……少しだけだぞ」
「わかった」
「何からがいいか?」
「じゃあ、年。フルネーム。」
「俺もコイツも10。フルネームは言えない」
「なんでだ?」
「…なんででもだ」
「……そうか。じゃあいいよ。次。親は?どこで暮らしてる?」
「………」

重くなる空気。バットキーワードだったのかも知れない。

「…いない」
「いない?捨てられたのか?…死んだのか?引き取り手は…」
「………」
「む…アッシュ困らすなよガイ!ダメ!」
「ああ…、悪い悪い。この質問は止めよう。ゴメンなアッシュ?」
「…べつに困ってない。言えない」
「じゃあ次だ。どうしてそんなに細いんだ」
「食えてない」
「今日は腹一杯!」

さらりと言ってのける双子。それがおかしいことに気付いていないのか。普通親がいなければ、親戚なり、施設なり、行くところもあるだろうに。
それは後々聞くとして、一番気になるところを。

「じゃあ、体の痣は?誰につけられた?」
「痣ってなんだ?」
「ああ、お前もあっただろう…肌の色が変わってるところだよ。例えば紫とか、緑とか…」
「あー!へぇ…。これしたのは前のやつとか、その前のぅむっ」
「…余計なこと喋るんじゃねぇ」
「いーひゃん!はいいいひゃつらしひゃひゃひくひてふれっけほ、ひで…」(いーじゃん!ガイいいやつだしやさしくしてくれっ)
「…無視してくれ今のは」
「本当か?それに前のやつって俺の前に拾ったやつってことだろ?そんな暴力紛いなことするやつのとこにいたのか……?」
「……」
「俺達拾うやつなんかみんなそうだぞ?ガイも…」
「いい加減にしろ!」
「にっ、ふえ…怒った……ふぇえ…」

アッシュに怒鳴られわんわん泣き出すルーク。10歳と言っていたが、それにしては精神年齢が幼い気がする。それとは逆にアッシュの精神年齢は+5歳ぐらいな気がする。本当に同じ年なんだろうか。
アッシュからしたら禁句をベラベラ喋る弟なんだろうが、それにしては態度が大きい。性格のせいか。泣きわめくルークを宥めてアッシュに話を促そうとしたがアッシュの機嫌は悪く、10歳以上年上の俺でも気圧されそうだ。

「まあまあ…そう怒らないでくれよアッシュ」
「………ちっ」
「舌打ちってな…随分捻くれてんなぁお前」
「うるさい。そいつが馬鹿なだけだ。なんとでも言え」
「あー…はぁ、もう聞かないからさ、機嫌直してくれよな?もうすぐ昼だし、飯食べよう。そしてお前らはもっと肉つけろ。…目に悪い」
「ご飯!!」

目を輝かせて叫ぶルーク。今まで1食しか貰ってなかったのか?それとも、規則正しく食べれてないのか。どちらにせよ、喜んで食べてくれるやつがいるほうがいいよな、人数も多いほうが。そういえばまた飯で話が途切れたな。また今度落ち着いたら聞こう。



11.12.26





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