好きだよ。と、いつものごとくスペシャルスマイルで言う藤くんにボッと顔が熱湯のごとく熱くなる。
 好きとかそんな軽々しく言わなくても良いんじゃないかな。なんて、心で思っても嬉しすぎて口がぱくぱくと餌をほしがっている金魚のようにしか動かない。
 やべえ、すげぇ可愛い。と、にへらと子供っぽさが残る笑顔で言う藤くんにさらにボボッと顔がお湯を沸きすぎてカラカラになったやかんのように、煙をあげそうになる。
 うう…可愛いとか言われたの恥ずかしすぎて何も考えられなくなりそうだよ。
 脳ミソが蒸発しそうなくらい格好良い笑顔を見せる藤くんに、どうしていいのかわからなくて反射的に噛み噛みなお礼を言う。
 はっと何故お礼を言ったのか謎で正気に戻ると、藤くんは何が面白いのかくつくつと笑っていて、ボボンッと爆発したように体全体が熱くなる。
 そして藤くんが、世界が、ぐにゃんぐにゃん歪んできて、気がついたら目の前が真っ暗。

 目が覚めれば保健室にいて、藤くんが心配そうに私を見ている。
 そして私の視線に気がついて。よかった。と一言だけ発し、ベットにもぐりこもうとする。

「安心したら眠くなった。一緒に寝ようぜ」

 はい。また目の前が真っ暗。



2010 0816
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