知多と言う存在を見てから、あたしは心の中にぽっかりと穴が開いているような錯覚に終れる日々が続いている。つまんない、素直に言えばこんな言葉がぴったりかも。知多はあたしより速くないけれど、とっても素敵な走りを見せてくれた。きらきら光る粒が知多からでてくる、素敵だった。

「…もう一回来てくれないかなあ」

水槽の中からでることのできないあたしは、ふうとため息をついてノロノロ走りだす。もっとスピードを出したいけれど、そんな気分にはなれない。知多め、こんにゃろう!遊びに来てくれたっていいじゃないの。敵同士だって…わかってるけれど、

「ああもう!知多の馬鹿あああ!」
「…誰が馬鹿だし」

知多の声。ばっと水槽の壁がある横を見てみると、やれやれとした顔の知多がいた。ああ、抱きついたい。知多、って言って抱きつきたい。

「…あんたが馬鹿なの」
「馬鹿じゃないし。馬鹿って言った方が馬鹿なんだし」
「あんただって馬鹿、って言ってるじゃないの」

2010 11 02
知多マキに犯されました。しかしマキって打つとマキ師匠と言う正臣クラスタ素敵変態さまを思い出すと言う(^0^)
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