「カミツレさんカミツレさん!」

ぴょんこぴょんこ、カエルのようにワタシはカミツレさんの前でジャンプして、バランスを崩して転びそうになった。
えへへと笑いながら姿勢をたてなおして、カミツレさんと向かい合う。
全てのジムバッヂを手に入れてから、どれぐらい経ったんだろうか。Nくんはみんなとオトモダチになって、プラズマ団は解散して、それでもわたしたちはどこかぎこちない。きっと、チェレン、トウコそしてトウヤは少しずつだけど、自分の道に進んでいっているから。わたしはいっつも取り残されたまま。ぎこちなく、だけど正確に一歩ずつ歩んでいる四人とは違う。なにか、変わりたかった。だからわたしはここにいる、ような気がする。

大丈夫?とカミツレさんが心配そうに話しかけてきた。その優しさがいまのわたしには痛い。でも、それを求めてきたんだ。
大丈夫です、帽子を深くかぶりなおして、笑顔で言う。よかった、だなんてへにゃりと子供っぽさが残る笑顔で言わないでくださいよう!カミツレさんは綺麗だし可愛いし、わたしにはないものを沢山持ってる。そんなカミツレさんが、大好きなの。

想いは伝わらなくてもいいから、せめて今だけは一緒にいさせて。




2012 04 07
ブラホワ2楽しみすぎて禿げる


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